格闘技徒然草

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★UFC217:ボーナス発表/総評

  • ファイト・オブ・ザ・ナイト:該当なし
  • パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:ローズ・ナマユナス、TJ・ディラショー、GSP(5万ドル)、OSP、ヒカルド・ハモス(2万5千ドル)

通常はボーナスは4人(ファイト・オブ・ザ・ナイトがいる場合はPOTNが2人、いない場合は4人)だが、今回は5人。トータルのボーナス額は同額で、OSPとヒカルド・ハモスは2万5千ドルと、通常の半分に。
タイトルマッチ3試合がすべて王者が敗れ新王者が誕生。しかもすべてフィニッシュ決着というサプライズの連続。
メインはGSPが2階級制覇を達成。しかし、打撃への反応も鈍く、今までにないくらいパンチを貰っていた。2Rには早くもスタミナ切れ。テイクダウンしてもパワーで上回るビスピンを押さえ込むことができず立たれていた。いずれも試合間隔の問題ではなく、衰えや体格差の部分によるもので、今後もミドル級では相当厳しい戦いになる。ウェルター級に落としたとしても打撃に対するあの反応では楽ではないだろう。テイクダウンの切れ味だけは元のままだったが。
それでも、スタミナ切れした状態から諦めずに逆転につなげたのはさすが。最後のラッシュで仕留められなければ、完全にガス欠して逆転されていたかもしれない。暫定王者のウィテカーは来年2月に半地元のオーストラリアで行われるUFC221のメインでタイトルマッチを行うことが内定しているが、GSPとの統一戦になるのか、別の選手との防衛戦になるのか。GSP本人は試合後のインタビューでウェルター級に戻すことも示唆していたが、GSPの王座の処遇については早めに発表して欲しいところ。
セミとメインはいずれも無敗の王者が初黒星を喫した。しかも打撃で敗れるところは想像がつかなかった。
ガーブラントは宿敵ディラショーに1Rはダウンも奪う圧倒。1Rを見る限りはTJには打撃でチャンスがあるようには見えなかった。しかし2Rにバラォン、ジョー・ソトを下したハイキックでダウンを奪い流れを変えた。近距離の打撃戦ではガーブラントが上回っていたが、最後はダメージがある状態でムキになって撃ち合いに行ったことがKOされた原因だったかもしれない。
勝ったディラショーは8月に一度浮上したフライ級王者デメトリアス・ジョンソンとの対戦をアピール。前回は態度を硬化させたDJだが、ディラショーが王座を獲得した今回はどうか。その場合はバンタム級が停滞してしまうことになるが…。
ガーブラント以上に驚いたのがヨアンナのKO負け。いつになく入れ込んでいたことや、減量に時間がかかったことなど、無理に予兆といえるものを探せばあるが、正直なぜナマユナスのパンチがヒットしたのかわからない。油断もなかったと思うが。最後のダウンは、1度目のダウンでまだ意識が十分じゃない状態での打ち合いということで、これもガーブラントと同じか。
ガーブラントもヨアンナも即再戦が組まれたとしても同じ結果にはならないかもしれない。が、ダイレクトリマッチは勘弁。特にストロー級はずっとヨアンナ政権で停滞していたので、他の選手にチャンスを与えて欲しい。
タイトルマッチ以外では元ウェルター級王者のジョニヘンを一方的にKOしたパウロ・コスタが良かった。ジョニヘンの体がまったくミドル級のものではなかったことを差し引いても、パンチで一方的に攻めて完勝。次はランカーとの対戦が見たい。