ミドル級5分5R。アデサニヤ2位、イマボフ5位。
元王者アデサニヤは一時UFCの屋台骨を支える看板選手だったが、23年12月にストリックランドに完敗して王座から陥落。試合内容も精彩を欠いており、プレッシャーがかかり続ける状況に精神が疲弊したのか、試合後には長期休養を発表。それでも、ストリックランドをドリカス・デュ・プレシが破って新王者になると、インターバル11ヶ月で復帰してタイトルに挑戦した。試合は前半アデサニヤが打撃でリードする展開だったが、4Rに入り失速。DDPの打撃に背中を向け、テイクダウンを奪われ一本負け。果たしてこれが実力的に曲がり角を迎えた影響なのか、あくまで強豪相手に負けが2試合続いただけなのか。今回は6年ぶりのノンタイトル戦となる。35歳。
ダゲスタン出身で中東は準ホームとも言えるイマボフ。昨年6月に元タイトル挑戦者のジャレッド・キャノニアを下してトップ5入りしたが、トップ5ランカーの中では一番タイトル挑戦のイメージがない。この試合で勝てば、ようやくタイトル挑戦の期待感が出てくる。前戦はグラップラーのブレンダン・アレンと対戦し、タックルを切って打撃を入れる展開で接戦を制して判定勝ち。ダゲスタン出身で、コンバットサンボの経験もあるが、試合ではボクシング主体で戦うストライカー。UFCでは7勝2敗1NCで、フィニッシュした3試合はいずれもKO勝ち。29歳。
最新のオッズはアデサニヤ1.65倍、イマボフ2.30倍。アデサニヤが王者で防錆戦をしていた時のような大きな差はない。
両者オーソドックス。左ハイを放つとスイッチしたアデサニヤ。すぐまたスイッチ。イマボフはカーフキック。アデサニヤはスイッチを繰り返す。イマボフ関節蹴りから詰めてダブルレッグへ。倒しかけたがアデサニヤこらえた。すぐにまた組んだイマボフだが、アデサニヤ反り投げ気味に投げを放ってクラッチを切り引き剥がす。カーフキック。左で飛び込んだところでまたイマボフが組み付くが、クラッチを切って離れるアデサニヤ。ジャブを突くアデサニヤ。三日月蹴り。イマボフパンチで詰めるが右を返したアデサニヤ。また組みに行くイマボフ。アデサニヤ首相撲で対応。離れた。イマボフのアッパーがヒット!ケージ際まで下がったアデサニヤ。また前に出たが、イマボフタックルへ。ケージでディフェンスしたアデサニヤ。離れる。ジャブ、左ハイ。左ミドル。ホーン。
1Rはアデサニヤ。イマボフもアッパーを一発ヒットさせており、チャンスはある。
2R。ジャブ、カーフを出していくアデサニヤ。左ミドル。イマボフ飛び込んでの右オーバーハンド!顎にヒットしアデサニヤダウン!パウンド!背中を向けたアデサニヤにパウンド連打を入れるとレフェリーストップ!
イマボフが元王者を下す。
アデサニヤ3連敗。ずっとアデサニヤペースだったが、1R終盤にもアッパーを被弾して危ない場面があった。今までもらっていなかったパンチをもらうようになったのは、やはり反応が鈍ってきているのか。
イマボフはいかにも若い選手がベテランを下す時の勝ち方。ストリックランドやDDPよりも短い時間でKOしての勝利。来週のタイトルマッチの勝者への挑戦に大きなアピールとなった。