格闘技徒然草

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UFC321:第2試合・アザト・マクスム vs. ミッチ・ラポーゾ

フライ級だったが、マクスムが3ポンドオーバーし、キャッチウェイトに。Tapologyのランキングでは48人中マクスム19位、ラポーゾ43位。

カザフスタンのマクスムは30歳でUFC1勝2敗(1判定勝ち)。キャリアでは15勝2敗(4KO・5一本勝ち)。バックボーンはレスリング・ボクシング。中央アジアの魔境・OCTAGONリーグ出身で、無敗でUFCと契約して期待される存在に。しかし初戦はタイソン・ナム相手に打撃の手数で劣る展開となりスプリット判定での薄氷の勝利。2戦目は代役出場となった当時3連敗中のチャールズ・ジョンソン戦で、オッズでは大幅フェイバリットだったが、打撃で押される展開となり判定負けで初黒星。前戦となった6月のアゼルバイジャン大会では、堀口の代役としてランカーのタギル・ウランベコフと対戦。積極的に手を出していき、テイクダウンも奪って、ランカー相手に僅差の展開となったが、判定負けで連敗。しかしUFCデビュー後もっとも力を出し切れた試合になった。

ラポーゾは27歳でUFC0勝2敗(KO、一本勝ち)。キャリアでは9勝3敗(4KO・3一本勝ち)。バックボーンのレスリングでは高校時代に州王者。キックの経験があり、柔術も黒帯。2021年にTUFに出場したが、トーナメントは初戦敗退。同年DWCSに出場も体重オーバーした相手に判定負けした。昨年2度目のDWCSに出場予定だったが、急遽本戦で欠場者出たことで6月にUFCデビュー。初戦のアンドレ・リマ戦ではまたしても相手が体重オーバーし、打撃で押される展開でいいところなく判定負けした。今年4月の2戦目は、中国のス・ムダルジ相手に何度もテイクダウンを奪ったものの、そこからダメージを与える攻撃がないまま判定負けしている。

オッズはマクスム1.25倍、ラポーゾ4.10倍。

両者オーソドックス。中央でお互いステップしながら牽制の打撃を放つ。ラポーゾ飛び込んで右オーバーハンドをヒット。カーフを蹴るマクスム。左右のパンチを打ち込む。ラポーゾパンチの3連打をヒット。マクスムはボディにテンカオ。マクスムタックルへ。テイクダウン。ケージ際で上半身を起こしたラポーゾの両足をホールドする。背中を向けて立ったラポーゾ。マクスムがバッククリンチからスープレックスで投げた。すぐに立ち上がるラポーゾ。またスタンドバックの体勢。膝を入れていくマクスム。正対したラポーゾ。残り15秒で離れた。パンチを放つラポーゾだがホーン。

1Rマクスム。

2R。ラポーゾ右オーバーハンドをヒット。もう一発右オーバーハンドを出したが空振り。タックルのフェイントを見せるマクスム。ラポーゾカーフキック。距離を取ったところから飛び込んでフックを入れる。マクスムの打撃はステップしてかわす。マクスムのパンチをかいくぐって右ボディをヒット。インロー。マクスムのタックルをかわしたラポーゾ。マクスムのパンチの打ち終わりにワンツーを返したラポーゾ。詰めてくるマクスムだがサークリングでかわす。また出たところに左が顔面にヒット。残り1分40秒でマクスムタックル。ケージに押し込みダブルレッグ。テイクダウン。尻餅をついたラポーゾだが、小手を巻いてケージを使って立つ。しかしマクスムやぐら投げでテイクダウン。ラポーゾが三角。ディフェンスされていてオモプラッタに切り替えたが、これも防がれて立ちに行く。両足を束ねたマクスムだがラポーゾ立った。入れ替えてケージに押し込んだところでホーン。

2Rラポーゾ。前半打撃でペースを握り、テイクダウンを奪われてからも明確な攻めを許さなかった。

3R。ジャブをヒットさせるラポーゾ。右オーバーハンドで飛び込んだところにマクスムタックル。テイクダウンされたがすぐに立ち上がる。しかし立ち際にマクスムがバッククリンチ。テイクダウンを狙う。またスープレックスで投げたが、すぐに立つラポーゾ。離れた。右ボディから左を打ち込むラポーゾ。マクスムが詰めるがサークリングで距離を取る。マクスムタックル。ラポーゾは受け止めて切った。またタックル。スプロールしたラポーゾだが、マクスムは左足をクラッチするとケージに押し込みテイクダウンを狙う。首を抱えてギロチンを狙ったラポーゾ。マクスムは外すが、ラポーゾ引き剥がし離れた。マクスムタックル。引き込んで上を狙うマクスム。こらえるラポーゾにマクスムケージつかみで上を取ろうとした。レフェリーブレイクしてマクスム減点1。残り1分。組んでケージに押し込んだラポーゾ。残り10秒でマクスムが支釣込足で倒したが、すぐに立ったラポーゾ。タイムアップ。

30-26、29-27×2の3-0でラポーゾがUFC初勝利。

ラポーゾ、1Rはマクスムのテイクダウンに苦しんだが、そこから明確な攻めは許さず。2R以降は距離を取りステップしながら、リーチに勝るマクスムのパンチの打ち終わりにパンチをヒットさせていった。

マクスムは3ポンドオーバーしたが、余裕を持っての計量失敗だったか。動きは悪くなかった。しかしタックルを凌がれて消耗。終盤は苦し紛れのケージつかみもあり完敗。