格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC323:ポストファイトボーナス/総評

・ファイト・オブ・ザ・ナイト:メラブ・ドバリシビリ vs. ピョートル・ヤン

・パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:マヌエル・トーレス、イヴォ・バラニェフスキ

ファイト・オブ・ザ・ナイトはメイン。セフード vs. タルボットや、倒し倒されの激闘となったバラニェフスキ vs. アスランやマッキニー vs. ダンカンも良かったが、ディフェンスの甘い打ち合いより、技術レベルが高い試合が評価されたのは当然か。

2大タイトル戦は両方とも王者が陥落。今年は全11階級のうち、女子フライ級王者シェフチェンコを除く10階級で新王者が誕生したことに。

メインはヤンがリベンジ成功。前回の試合では右腕を痛めていてほぼ使えなかったことを今回の試合前に明かしていて、どの程度の影響があったかはわからないが、今回は完勝。中盤、メラブのノンストップの攻めに対し、さすがに消耗しかけたところもあったが、ボディへの打撃で形勢逆転した。

メラブは3Rにギアを上げてようやく初テイクダウンを奪い、その後も手数を出し続ける得意の展開に持ち込んだかと思ったが、ボディに打撃を打ち込まれると、完全に効いた様子を見せてしまった。効いていてもあまりポーカーフェイスで誤魔化していれば、3Rなどはメラブに入ったと思うが、逆に3Rにあれだけ効かされたのに、フルラウンド動き続けたのもすごい。

王者に返り咲いたヤンの挑戦者第一候補は、前回負けているオマリーが人気の面でも有力か。オマリーは来月のUFC324でソン・ヤドンとの対戦が組まれており、勝つことが条件となるが。逆にヤドンが勝った場合は、ヤンに敗れているだけに、先月のカタール大会で勝利したウマル・ヌルマゴメドフにチャンスが回ってきそう。

セミではパントージャがテイクダウンされる際に手をついてしまい負傷TKO負けというまさかの事態に。ヴァンの組みへの対処などがまったくわからないまま終わってしまった。それだけにリマッチが見たいところだが、パントージャは、年齢的に完治したとしても衰えは避けられない。再戦でヴァンが勝ったとしても、パントージャの実力がピークアウトしたからという印象になりそう。

平良は想像を超える圧勝。モレノが平良のタックルを相当警戒していて、ダブルレッグのフェイントにもかなり大げさに反応していた。そのせいで打撃も出ておらず、平良がペースを握る展開に。四つからのテイクダウンも見事だった。最後はあくまで妥当なストップの範囲の中において、早めに止められた印象。

ヴァンは遅くとも5月までには防衛戦が組まれると思われる。パントージャは年齢のことや、連敗したら進退にかかわることを考えると、慌てて戻って来ることはなさそうで、次期挑戦者は平良の挑戦になる可能性が高い。平良はヴァンとの相性は良いと思うが、ヴァンはUFCデビュー当時に比べて、鶴屋戦ではテイクダウンディフェンスとリカバリーが飛躍的に向上していたので、現時点での組みの強さがパントージャ戦で見られなかったのは不気味ではある。

試合後の記者会見で、ダナ・ホワイトはヴァン vs. 平良のタイトル戦を日本大会で行うアイデアについて良いと思うと言っていたが、平良が負けていたらそういう話題も出なかっただろうし、実際のところ検討はこれからだろうから、日本大会が行われるとしても、ヴァン vs. 平良には間に合わない可能性が高い。ただ、平良は今後数年はタイトル戦線で戦えるだろうから、UFCが日本大会を本気で検討する材料にはなっただろう。