格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

PANCRASE343:第4試合・岸田宙大 vs. 金澤臣人

ネオブラフライ級準決勝。

逆ブロックが8人制トーナメントだが、こちらのブロックは4人で、両者とも前回が一回戦。

稲垣組岸田は今年の一回戦がプロデビュー戦。プロ5勝2敗とキャリア豊富な今井相手にマウントから下になりながら仕掛けた三角で一本勝ち。バックボーンは柔術で、色帯で全日本選手権を3連覇している。22歳。

リバーサルジム横浜グランドスラムの金澤は横浜市役所勤務で、地元でのパンクラスデビュー戦は一本負けしたが、昨年11月の2戦目は饒平名にパンチをきかせた瞬間に、飛び膝からバックに回ってのチョークで一本勝ち。今年のネオブラ一回戦はパンチでダウンを奪われたところから三角を仕掛けての逆転一本勝ち。29歳。

テイクダウンした岸田。立ち上がる金澤だが岸田引き込んで腕十字!かなりヒジが反っていたが、外して立った金澤。スタンドに。打撃を入れる金澤だが、岸田組んでケージに押し込む。首投げを狙ったがこらえた金澤。岸田引き込んで足関から上を狙う。金澤足を抜いて離れた。詰める岸田。パンチを打ち込む。金澤距離を取る。ケージに詰めて左右のフックを振る岸田だが、金澤もパンチを返し両者ヒットしている。残りわずかで金澤が飛び膝。キャッチしてテイクダウンした岸田。ホーン。

1R三者岸田。

2R。距離を取る金澤。ミドルをキャッチした岸田がそのまま組み付いて背中に乗ってチョーク!引手を掴んでディフェンスした金澤だが、なおも背中からチョークを狙う岸田。後ろに倒れた。正対して上になった金澤。上からパウンドをトスと岸田マトリックスから足関を狙う。外してまたパウンドを落とす金澤。また足に絡む岸田。金澤立って離れると岸田蹴り上げ。また足関を狙うところにパウンドを頭部に入れる岸田。終了間際で岸田のグラウンド状態での蹴りが金澤の顔面に入り反則。タイムストップ。岸田に減点1。2R終了。

2Rはジャッジ三者ともに岸田に入ったが、減点のため9-9のイーブン。

3R。岸田テックる。ボディロックから投げて上に。ハーフで押さえ込んだ。亀になった金澤。バックマウントの岸田を前に落とそうとするが落ちずにバックキープする金澤。また尻を浮かせて落とそうとするが落ちない。正対した金澤。岸田また足関狙い。上を取り返した岸田。反転しようとする金澤に腕十字を狙ったが外れて下に。逆転を狙ってパウンドを入れる金澤。岸田腕十字へ。スラムで叩きつけて外した金澤。立ってスタンドに。金澤がパンチで出るが、岸田タックルに入りタイムアップ。

判定三者29-27で岸田勝利。

フィニッシュは出来なかったものの、組みの強さで最後まで仕掛け続けての勝利。

PANCRASE343:第3試合・加藤泰貴 vs. タカリンダマン

フェザー級

ロデオスタイル代表・52歳の加藤。46歳での再デビューからここまで5勝4敗。

HEARTSタカリンダマンは今年2月のネオブラでプロデビューしたが、3RパウンドアウトされKO負け。バックボーンは大学までやっていた柔道。35歳差の27歳。

パンチで飛び込んだタカリンダマン。四つに組むと小内刈りでテイクダウン。加藤のガード。下の加藤は両腕をオーバーフック。右腕を抜いたタカリンダマンがパウンドを入れるとパスを狙っていく。巴で返そうとした加藤だが、上をキープしたタカリンダマンがハーフに。パウンドを入れるタカリンダマン。ガードに戻す加藤。パスを狙ったタカリンダマン、逆サイドに回るとバックに回った。バックからパウンド連打。残りわずかで向き直る加藤だがマウント!パウンドを入れるタカリンダマンだがホーン。

1R三者タカリンダマン。

2R。加藤タックルへ。シングルレッグ。受け止めたタカリンダマン。ケージに押し込む加藤だが、入れ変えたタカリンダマンがパンチを入れると、また小内刈りでテイクダウン。加藤の首を抱えたタカリンダマン。加藤が立ったところでギロチンで引き込む。そのままマウントになり絞めるが外れた。先に上になるタカリンダマンがパウンド。休まずパウンドを打ち込み続ける。加藤ディフェンスの動きがワンテンポ遅く、常に先手を取られている。ハーフからヒジ・パウンド。体を起こして殴るタカリンダマン。サイドに出た。亀になった加藤を寝かせてハーフで殴り続ける。打たれる果糖を見てレフェリーストップ。

タカリンダマンはプロ初勝利。

PANCRASE343:第2試合・渡辺謙明 vs. 中村大信

バンタム級

最近は年1回の出場になっているベテランのパラエストラ東京・渡辺。ここ2年は高木亮・平田直樹と若手の強豪との対戦となり連敗中。今回からバンタムに落とす。39歳。

Battle-Box中村はKROSS×OVERでプロデビューし2勝1敗。今年のネオブラでパンクラスデビューしたが、一回戦で目怒にスプリット判定負け。24歳。

渡辺タックル。シングルレッグ。尻餅をつかせるが、ナカムラこらえてパンチを入れるとハーフバックの体勢でチョークへ。けっこう苦しげな渡辺だが、前に落として外した。上を取った渡辺がパスを狙う。下から首を抱えているナカムラ。渡辺ハーフでパウンドを入れる。ヒップスローで返そうとした中村だが、渡辺倒して上をキープ。まだギロチンを抱えたままの中村。また立ち上がるところでダブルレッグで倒される。尻餅をついた体勢でヒジで抵抗する中村。ホーン。

1R二者中村、一者渡辺。

2R。渡辺がダブルレッグで飛び込みテイクダウン。すぐに背中を向けて立った中村だが、スタンドバックから後方に引き込んだ渡辺がバックマウント。四の字ロックに。尻を挙げて前に落とそうとする中村。渡辺は足を掴んでスロエフストレッチを狙った。外れたがまだ四の字バックの体勢。中村また尻を上げるが落とせず。腕を掴んで反転しようとするも、四の字ロックが外れず動けない。バックキープを続ける渡辺。中村背中の渡辺にパンチを入れて抵抗。バックに付いている渡辺だが、チョークを狙うが防がれている。

2R三者渡辺。

3R。カーフを蹴る中村。渡辺シングルレッグ。ちょっと距離が遠かったが、アンクルピックでテイクダウン。中村のガード。密着して細かいパウンドを入れる渡辺。一本足を変えてハーフにした。動けない中村。残り1分20秒でリスクを冒して亀になった中村だが、渡辺四の字バックに。背中の渡辺を殴るしかできない中村。渡辺チョークに行くが入っていない。パンチを入れる中村。タイムアップ。

判定29-28×2、30-27の3-0で渡辺勝利。

1Rにシングルレッグへのチョークを仕掛けられた以外は、テイクダウンからポジションをキープし判定勝ち。

PANCRASE343:第1試合・水戸邉荘大 vs. 西塚丈人

フライ級。

TRIBEの水戸邉は國學院大4年生。2022年にプロデビューし、デビュー戦は2RKO勝ち、2戦目は金澤からバックマウントを奪いチョークで一本勝ちと連勝。1年5ヶ月ぶりの試合となる。23歳。

西塚はパラエストラ八戸の代表を務める52歳。柔術黒帯。昨年11月に青森で行われたイベントで1Rキムラで一本勝ち。今年2月にパンクラス初参戦したが、ボンサイ柔術の19歳氏原にバックを取られてチョークで落とされて一本負け。

中央を取る水戸邉。西塚はステップして飛び込むフェイントを見せる。水戸邉カーフキック。またカーフ。西塚もローを返す。組んできた水戸邉をオーバーフックからの投げを狙ったが、投げきれずに水戸邉がボディロックでケージに押し込む。ボディロックから倒してマットに叩きつけると、西塚意識が飛びKO!

受け身が取れず、倒されたときには失神していた西塚。意識は戻ったようだが担架で運ばれる。

超RIZIN.3&RIZIN.47:斎藤 vs. 久保、皇治 vs. 芦澤、所 vs. ヒロヤ他、追加カード発表。

『超RIZIN.3』

フェザー級(66.0kg)5分3R
斎藤 裕(パラエストラ小岩)
久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)

4連勝の久保が元王者の斎藤と対戦。4連勝とはいえ、奥田と安保はノーカン、DEEP中堅の木下とは僅差の判定勝ち。ただ前回の高橋戦は評価に値する勝利だった。ケージからリングになることによって、久保にとってはテイクダウンディフェンスがしづらくなる。前回以上にMMAへの適応を試される一戦。

フェザー級(66.0kg)5分3R
鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)
YA-MAN(TARGET SHIBUYA)

4月に組まれていたのがYA-MANの負傷で流れていた試合。

バンタム級(-61.0kg)5分3R
芦澤竜誠(フリー)
皇治(TEAM ONE)

鈴木 vs. YA-MANと同じく、RIZIN名物元キックボクサー同士のMMAマッチ。MMAのキャリアが浅く、RIZINレギュラー選手と当てても勝負にならないから、という理由で組まれがち。記者会見で芦澤がベアナックルボクシングでの対戦をアピールしていたが、MMAで対戦してもどちらがMMAの技術を習得しているかの勝負になってしまうし、レベルが高いものが期待できないので、ベアナックルの方がいいかもしれない。

▼59.0kg契約 5分3R
所 英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
ヒロヤ(JAPAN TOP TEAM)

引退間際の所(負けたら引退を宣言)と、大晦日の新井戦の勝利でギリギリRIZINに居場所を確保しているヒロヤの対戦で、実力的には釣り合いが取れているマッチアップ。

RIZIN.47』

RIZINオープンフィンガーグローブキックルール(※ヒジあり)62.0kg契約 3分3R
梅野源治(PHOENIX
魚井フルスイング(和術慧舟會HEARTS)

梅野は年内にMMA転向とのこと。またも辞めキック枠に追加メンバーが。オープンフィンガーでのキックルールで両者ともに専門家ではなく、梅野のMMAへの試運転として見るにはルールがほぼキックすぎるし、見方が難しいカード。

魚井は直近の10戦(キック1試合含む)で1勝9敗。DEEPでも負けているくらいなので、MMAルールではRIZINに呼ばれることもないため、専門外の試合でも受けるしかないのか。

Road to UFCシーズン3:準決勝組み合わせ(仮)/総評

Road to UFC・一回戦の国別勝敗数。ワンマッチ・同国人対決・不戦勝は除外。

  2024 2023 2022
中国 5-2 5-2 3-4
日本 3-3 4-3 4-3
インド 2-2 0-2 0-1
韓国 2-4 4-3 5-1
フィリピン 0-1 1-0 0-1

中国勢の強さは変わらず。もうすでに当たり前のものとして受け止められている。

日本勢は苦しみながらも、今年も一定の戦績を残している。階級違いの安藤を除けば、負けた選手も十分健闘していた。全員がテイクダウンを武器にしての勝利だったが、テイクダウンを奪えないレベルの相手との対戦になった場合の不安が残る。

韓国勢がやや戦績を落としているが、ユ・スヨンを見ても、未だにレベルが高い選手が排出されているのは間違いない。完全な白星配給枠だったインドネシア勢がいなくなったことで全体的なレベルが上がった。

放送ではトーナメントの山組みも表示されていて、それによれば、準決勝の組み合わせは以下となる(ただし、シャッフルされる可能性もあるとのこと)。

フライ級
キルー・シング・サホタ vs. ルエル・パニャレス
チェ・ドンフン vs. アンガド・ビシュト

バンタム級
中西透暉鷹 vs. バーエゴン・ジェライスー
ダーエミィスウ・ザウパースー vs. ユ・スヨン

フェザー級
シエ・ビン vs. 河名真寿斗
ズー・カンジエ vs. 原口伸

女子ストロー級
ドン・フアシャン vs. シー・ミン
フォン・シャオツァン vs. 本野美樹

フライはドンフン、バンタムはスヨン、フェザーはカンジエ、女子ストローはシャオツァンが本命か。

Road to UFC3 Episode4:第4試合・バーエゴン・ジェライスー vs. リー・ユンフェン

バンタム級トーナメント一回戦。中国人ファイター対決。

中国のジェライスーは2023年もRoad to UFCに出場し、トーナメント一回戦で日本の上久保周哉と対戦。組みの強い上久保相手に簡単にはテイクダウンを許さず、ヒザで一瞬ダウンを奪う場面もあり、判定負けしたが、上久保を大いに苦しめた。その後はアブダビUAE Warriorsや、カザフスタンのAlash Prideに出場して判定勝ちしている。バックボーンはフリースタイルレスリング。28歳で16勝5敗。

ユンフェンは25歳で9勝4敗。UFCバンタム級ランカーのソン・ヤドンらを排出した恩波ファイトクラブ出身。9勝のうち、2つのKO・5つの一本勝ちがある。

オーソドックスのジェライスーに対し、サウスポーのユンフェン。ジェライスーがダブルレッグに入ったが、切ったユンフェン。ローを蹴るジェライスーに対し、左ストレートを入れるユンフェン。タックルフェイントを見せるジェライスーまたタックルで飛び込んだが、スプロールして切ったユンフェン。ジェライスーサウスポーにスイッチするとダブルレッグ。テイクダウン。下から足で三角を狙ったユンフェンだが、外したジェライスー。片足を超えてハーフで押さえ込んだ。ユンフェンの左脇に頭を差し込んで肩固めをセットしようとするジェライスーだが、残り時間わずかと見てパウンドに切り替えた。強烈な右のパウンドを打ち込み、ジェライスーが1Rを優勢なまま終えた。

2R。ジャブ、アッパーで出るユンフェン。圧を強めてきた。飛び膝を見せる。ジェライスータックル。テイクダウン成功。またハーフで枕を取って固める。ヒジ。体を起こしたジェライスー。足をサバいてパスすると背中を向けたユンフェンに両足をフックしてバックマウント。パウンドを入れるジェライスー。体を伸ばしてパウンドを入れる。ローリングしたユンフェンにジェライスーは四の字ロックに切り替える。ジェライスーリアネイキドチョーク!引手を掴んで防いでいたユンフェンだが、ジェライスーがチョークを取り直すと完全に入りユンフェン落ちた!

2R4分25秒、リアネイキドチョークでジェライスーが準決勝進出。

ジェライスー「いいパフォーマンスが出来て嬉しい。得意のリアネイキドチョークで勝てて良かった。作戦はたくさん動き回り、スタンスを変えてテイクダウンを奪うこと。みんなに感謝したい」

Road to UFC3 Episode4:第3試合・キルー・シング・サホタ vs. イン・シュアイ

フライ級トーナメント一回戦。

インド出身のサホタは、現在はイギリス在住。MMAプロデビュー後の戦績はすべてヨーロッパでのもので、ここまで10勝2敗の28歳。

中国のイン・シュアイは27歳で16勝4敗。戦績は中国国内のGlory of HeroesとJCK Fight Nightでのものがほとんど。16勝中、KOで4勝、サブミッションでの一本勝ちが7勝ある。

長身のサホタ。しかしシュアイの左フックがヒットしフラッシュ気味にダウン。すぐに立ち上がり、詰めてきたシュアイに組み付いてケージに押し込む。背中でクラッチしてテイクダウンを狙うサホタだが、こらえるシュアイ。差し返してクラッチを切ったシュアイ。引き剥がした。パンチを打ち込むシュアイにサホタは肘を打ち込む。ケージを背負ったシュアイにパンチを打ち込むサホタだが、かいくぐってタックルに入ったシュアイがテイクダウン。ハーフからスイープを狙うサホタ。ガードに戻した。シュアイはケージにサホタの頭を押し付けるが、サホタは上半身を起こしてケージを使い立ち上がる。残り30秒。右のヒジを入れるシュアイ。サホタも飛び膝から首相撲に捕らえてヒジ。カーフを蹴るシュアイ。ホーン。

2R。サホタのカーフキックに右のカウンターを合わせたシュアイ。サホタはバックスピンキックから飛び膝を放つ。組み止めたシュアイがケージに押し込むが、サホタは背中でクラッチして入れ変えた。投げを狙うシュアイ。こらえるサホタだが、後ろに切り返してテイクダウンするシュアイ。しかしサホタは寝かされずにすぐにケージを使って立つ。サホタ首相撲からヒザ・ヒジを入れる。脇の差し合いからシュアイがダブルレッグでテイクダウン。しかしまたすぐにケージで立ち上がるサホタ。ケージに押し込んだサホタは腹にヒザを打ち込む。ヒジで飛び込むサホタにシュアイが組み付くが、サホタはまた入れ替えると腹にヒザを打ち込んでいく。離れ際にもヒジを入れたサホタ。2R終了。

1R、2Rともに判断が分かれてもおかしくない僅差のラウンド。

3R。ワンツーで出たサホタにシュアイがダブルレッグ。テイクダウンしたシュアイだが、サホタはすぐにケージを使って立つと、腹にヒザを入れ離れる。左ミドルを入れたサホタ。一瞬動きが止まったシュアイだがタックルで組み付く。サホタは腹にヒザを打ち込む。パンチを振るサホタにシュアイがまたタックルからテイクダウンを奪う。が、またすぐにケージを使って立ったサホタ。首相撲に捕らえるサホタ。しかしまたシュアイがタックルに入る。テイクダウンまで許すが、すぐに立つサホタ。立ち際に足をかけて倒すシュアイ。今度はサホタを寝かせたシュアイ。ハーフで固めて押さえ込む。サホタはガードに戻すと下からヒジを入れる。シュアイもパウンドを入れると足で離すサホタ。離れたところで起き上がりタックルに入ったがタイムアップ。

消耗戦の後だが、シュアイは3度バック宙を見せて余力をアピールする。

29-28サホタ、30-27シュアイ、29-28サホタ。スプリットでサホタ勝利。

判定結果に驚いた表情を見せるシュアイだが、微妙な前半2Rの判断が分かれたか。

サホタ「グラウンドで漬けるだけでなく、効果的に攻撃できたのが評価されたんだと思う。いいパフォーマンスではなかった。個人的には最悪のパフォーマンスだった」

Road to UFC3 Episode4:第2試合・キム・キュサン vs. 中西透暉鷹

バンタム級トーナメント一回戦。

キュサンは2016年にHEATに参戦しており、フライ級王座決定戦で春日井たけしと対戦(1Rリアネイキドチョークで一本負け)。2020年にはONE Championshipで若松佑弥とも対戦している(1RKO負け)。直近の試合は昨年3月で、カザフスタンのNAIZA FCで3Rドクターストップ勝ち。31歳で12勝5敗。

中西は2022年にパンクラスフェザー級暫定王座を獲得。Bellatorと契約したISAOの返上により正王者に昇格したが、階級をバンタムに落とすために王座返上。2023年12月に行われた河村康博との王座決定戦では、1R肩固めで勝利し、2階級制覇を達成した。27歳。

両者オーソドックス。キュサンがカーフキックを蹴る。間合いが遠い。ジャブを見せた透暉鷹。さらにワンツーを出したが、まだクリーンヒットする距離に入れない。前蹴りからジャブを放つキュサン。飛び込んだ透暉鷹だがキュサンはバックステップ。キュサンのジャブ・カーフキックがヒット。ケージ際に詰めた透暉鷹だが、飛び込みをサークリングでかわしたキュサン。またカーフキックを蹴るキュサン。透暉鷹もカーフを返したが、キュサンがそこにパンチを合わせる。残り1分20秒で透暉鷹タックル。テイクダウン成功。ガードを取ったキュサン。立ち上がった透暉鷹を足で放したキュサンが立ち上がる。立ち際にまたタックルに入った透暉鷹。腕を一本差したキュサンだが、透暉鷹が首投げで投げた。押さえ込ませず立ったキュサン。ホーン。

テイクダウンは取れた透暉鷹だが、グラウンドで攻めさせずに立ったキュサン。

2R。カーフを蹴るキュサン。透暉鷹飛び込んで左右のフック。インローを蹴るキュサン。透暉鷹またタックルへ。上半身を固めてパスガードを狙う。ハーフで押さえ込んだ。密着したまま右のパウンドを打ち込む透暉鷹。押さえ込んで鉄槌を入れる。キュサンがガードに戻そうとするが、インサイドからパウンドを入れた透暉鷹。ガードに戻されると立った透暉鷹。キュサンが立とうとした瞬間にまた上になり押さえ込むと、ハーフからパウンドを入れる。ホーン。

1Rは微妙だったが、2Rは確実に取った透暉鷹。

3R。バックブローを狙った透暉鷹だがバックを取られる。しかしキュサンはパンチを打つために放した。キュサンのパンチをかいくぐりタックルでテイクダウンした透暉鷹。四の字バックに。首を狙っていく透暉鷹。右でパンチを入れる。首に腕を回そうとするが、キュサンが腕を掴んでディフェンス。残り1分。キュサンが脱出できないまま時間が過ぎていく。バックキープし続ける透暉鷹。タイムアップ。

判定30-27×2、29-27の3-0で透暉鷹勝利。準決勝進出を決めた。

透暉鷹「全然自分が思ったとおりに行かなくて、すごい悔しいです。絶対に落とせないトーナメントで、負けられないというのが大きかったと思うんですけど、プロとして失格だと思うんで、2回戦は絶対にUFCに行けることを証明したいと思います」「バンタム級は日本人が自分しかいなくなっちゃったんで、日本を背負って、パンクラスの名に恥じないように、勝ち方だけで内容もしっかりできるように、出直してきます」

Road to UFC3 Episode4:第1試合・ヤン・チーフイ vs. リサ・キリアコウ

女子フライ級ワンマッチ。

チーフイは2021年にコンテンダーシリーズに出場。UFC4連勝中で、現在女子フライ級12位のカリーニ・シウバと対戦し、2Rギロチンチョークで一本負けした。27歳で24勝4敗。24勝のうちKO勝ちが12回、一本勝ちが10回ある。

オーストラリアのキリアコウは30歳で7勝1敗。2021年のプロデビュー戦で判定負けしてから7連勝中。オーストラリアのHEX Fight Seriesで女子フライ級王座を獲得している。

飛び込んでパンチを打ち込むチーフイに対し、リーチで勝るキリアコウは遠い間合いから左右のパンチを打ち込む。ワンツーからローを入れるキリアコウ。チーフイの右フックがヒット。左右のフックを振って出たが、バックステップでかわしたキリアコウ。ケージに詰まったキリアコウ。チーフイタックルに入りテイクダウン。一瞬立ったチーフイだが、再びキリアコウの上になると、片足を超えてハーフに。パスしてサイドに出た。うつ伏せになり立ったキリアコウにバックからパンチを入れたチーフイ。離れた。また詰めていくチーフイ。パンチを打ち込むキリアコウにチーフイがダブルレッグからテイクダウン。ハーフで上体を固めるチーフイ。残り数秒でうつ伏せになって立ったキリアコウ。ワンツーを打ち込んだところでホーン。

2R。キリアコウが距離をキープしながらパンチ・カーフを入れていくが、チーフイがパンチを振って出るとく認める。右脇を差してケージに押し込んだチーフイだが、自ら離れた。チーフイのワンツーがヒット。左右のフックを振り回すチーフイだが、これは空振り。また出てきたチーフイ。ケージに押し込む。右を入れて離れたキリアコウ。詰めてきたチーフイ。またケージを背負ったキリアコウにタックル。これは受け止めたキリアコウ。離れるチーフイ。遠い間合いから右ハイを入れたキリアコウ。距離を詰めたチーフイにパンチを入れたが、チーフイがタックルに入りテイクダウン。サイドで押さえ込んだ。残り時間がないため押さえ込みを続けるチーフイ。ホーン。

3R。詰めてくるチーフイにパンチを入れるキリアコウ。左ハイ。左右のパンチを振りながら出るキリアコウ。詰めるチーフイをパンチで止めようとしたキリアコウだが、チーフイがかいくぐってタックルに入りテイクダウン。サイドを取った。うつ伏せになり立とうとしたキリアコウのバックに回るチーフイ。しかし立ち上がって振りほどいたキリアコウ。離れる。詰めてきたチーフイに縦ヒジを当てたキリアコウ。チーフイの圧が弱まってきた。キリアコウがパンチを入れると組み付いてきたチーフイを切る。しかしまたチーフイがタックルへ。テイクダウンしてサイドを取る。残り1分。ガードに戻したキリアコウだが残り30秒。立ち上がったチーフイ。キリアコウの立ち際にタックルに入ったが切ったキリアコウ。残りわずかでパンチで出るキリアコウを、チーフイが最後にまたタックルからテイクダウン。タイムアップ。

30-27チーフイ、29-28キリアコウ、30-27チーフイ。スプリットでチーフイ勝利。

チーフイにテイクダウンから先の攻めがなかったため判断が割れたが、終始組みでコントロールする場面をつくったチーフイが判定勝ち。

チーフイ「間違いなく勝ったと思った。テイクダウンもしたし、相手の打撃もまったくダメージはなかった。助けてくれたみなさんに感謝したい」

Road to UFC3 Episode3:第5試合・ダーエミィスウ・ザウパースー vs. 小崎連

バンタム級トーナメント一回戦。

中国のザウパースーは2年連続の出場。2023年は初戦でインドネシアのエペライム・ギンティンにリアネイキドチョークで一本勝ち。準決勝では韓国のイ・チャンホに対し、2Rまでタックルからテイクダウンを奪い攻勢だったが、3Rにスタミナ切れで失速し、マウントからのパウンドに動けず大逆転負けを喫している。

小崎は中村倫也や芦田崇宏、ボクシング世界王者の内山高志を排出した花咲徳栄高校に進学し、野球部に所属。チームは甲子園に出場したが、ベンチ入りを果たせず、甲子園の地を自ら踏むことは出来なかった。そのため、自分の力で成り上がれる何かをやりたいと思い、MMAを始める。DEEPフューチャーキングトーナメント2021で優勝。プロデビュー後はKROSS×OVERとDEEPで8戦して6勝0敗2分と負け無し。3月の前戦では、DEEPでベテランの力也に1RKO勝ちしている。22歳。

両者オーソドックス。開始直後に右をヒットさせた小崎。また飛び込むと左から右がまたヒット。また飛び込んだ小崎。左がヒット。ザウパースー今度はタックルに。ボディロックから投げを狙う。小崎は右腕で小手に巻いてこらえるが、ザウパースーがまた投げを狙うとスタンドバックの体勢に。なおもテイクダウンを狙うザウパースーだが放してパンチを入れた。右がヒットしぐらついたザウパースー。小崎がさらに右を打ち込むとダウン気味に手をついた。立ったザウパースー。ザウパースーのハイキックに左右のフックを返した。残りわずかでパンチを振ってきたザウパースーだが空振り。ホーン。

1Rはダウンを奪った小崎がペースを握る。

2R。小崎がパンチを打ち込んだタイミングでタックルに入ったザウパースー。尻餅をついた小崎だが、すぐにケージに移動して立ち上がる。ザウパースースタンドバックからなおもテイクダウンを狙う。倒して両足をフックしたザウパースーだが、小崎が立ち上がるとフックを解除して降りた。離れる小崎。ザウパースーがまたタックルに。ケージに押し込まれた小崎が片膝を着く。立ったところでテイクダウンしたザウパースー。両足フックしてバックマウントからチョーク!小崎首に回された腕を下から押して耐える。ザウパースーが腕を入れ替えてまたチョーク。パームトゥパームで絞めるが解除した小崎。反転して立った。右フックを入れる小崎だが、ザウパースーまたタックルに。切った小崎。しかしまたタックルに入りテイクダウン。ケージを背にして座った体勢で2R終了のホーン。

おそらく1Rずつ取り合っての3R目。ステップする小崎にザウパースーがダブルレッグ。テイクダウン。立ち上がる小崎だが、ザウパースーはボディロックからなおもテイクダウンを狙う。投げて倒したザウパースー。押さえ込まれた小崎だが、ケージを蹴って逃れようとする。しかしザウパースーが上をキープし、小崎のガードに。毛字を使って立った小崎だが、またスタンドバック。前転してスクランブルで脱出を試みる小崎だが、ザウパースーは離れない。立ち上がるとまたスタンドバック。クラッチを切って離れようとする小崎だが、ザウパースー放さずバックにつき続ける。残りわずかで足をフックしパウンドを入れたザウパースー。タイムアップ。

判定三者29-28でザウパースーが勝利。

1Rにダウンを奪いチャンスを掴んだ小崎だったが、2R移行はザウパースーがしつこく組み続けて逃さなかった。

ザウパースー「1Rは3度ダウンして回復しきれなかったが、体力が戻ってからはグラップリングで挽回できた。フィアンセにも感謝したい。」