格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★UFN46:第1試合・パトリック・フロハン vs. ジョシュ・サンポ

フライ級。
地元アイルランドのフロハンはTUF18に参加したものの、ハウス入りを賭けたイリミネーションバウトでジョシュ・ヒルに敗れている。なお、破ったヒルもトーナメント一回戦で敗退した。今回は階級をバンタムからフライに落としての登場。公式戦は9勝1分けで無敗。メインに登場するコナー・マクレガーとは同門。
サンポはUFCデビュー戦ではテイクダウンを奪ってチョークで勝利したが、前回は同じレスラーのマコウスキー相手に逆にテイクダウンを奪われまくって判定負け。ローカル時代にはVTJフライ級トーナメントでマモルや神酒龍一に勝って決勝に進んだシーザー・スクラヴォスを破っている。
ダブリンの観客はフロハンにブラジル並みの大歓声。第1試合でこの盛り上がりだと、メインがとんでもないことになりそう。
背は高いが細身のフロハン。観客からは大音量のチャントが。アグレッシブだがガードが低いフロハン。ヒット&アウェイでパンチを打ち込むと飛び込みアッパーでダウン奪取!すかさず上に。ハーフ。会場狂喜乱舞。下からキムラを狙ったサンポ。腕十字へ!クリアしたフロハンがバックについてチョーク!体の位置が悪いが腕は喉元に入っている。足でコントロールして完全にバックにつくとサンポタップ!会場大爆発。
オッズではアンダードッグだった地元のフロハンだが、地元の声援に押されてアップセット勝利。

★UFN46:第2試合・コディ・ドノヴァン vs. ニキータ・クリロフ

ライトヘビー級。
ドノヴァンはアメリカ生まれのアメリカ育ちだが、先祖がアイルランド人である意味ご当所ファイター。ネイサン・マーコートの弟子で、UFCではデビュー戦で1勝した後2連敗。4試合契約の最後の一戦なので、負ければリリースがほぼ間違いない状況。
相手は食わせ物ファイタークリロフ。盛り盛りの戦績でUFCと契約するが、ソア・パラレイにグダグダの試合の末KO負け。2戦目は25秒でKO勝ちしたが、ライトヘビー級に落とした前回はOSPにヴァン・フルー・チョークで絞め落とされている。こちらも敗れた場合がリリースの可能性が高い。バックボーンは極真空手軍隊格闘術サブミッションレスリングなど。
ドノヴァンのセコンドにマーコート兄貴の姿はなし。さすがにルーツがアイルランドというだけでは観客からはホーム扱いされず。
クリロフのローに左フックを合わせるドノヴァンだがクリロフのパンチを貰ってケージまで後退。しかし組むと入れ替えてテイクダウン狙い。反り投げを潰され下になるが腕十字!極まりかける。外したクリロフだが下に。意外にもスイープで返す。立たれるが首相撲から膝。ドノヴァンはパンチを入れて引き剥がす。ドノヴァンダブルレッグでテイクダウン。しかし立つ。クリロフクリンチアッパーや首相撲から膝を打ち込む。前蹴りがローブローになりタイムストップ。再開。ガンガン出て行くクリロフ。アグレッシブだが早くもスタミナ切れの兆候が。バランスを崩して下になる。ドノヴァンハーフからマウントに。パウンドを打つと。亀になる。ドノヴァンチョーク。クリロフ反転して上になるとパウンド。今度はドノヴァンが亀に。チョークを狙いながらパウンド。効いてる!残りわずかだったがドノヴァンの動きがなくなりレフェリー止めた。
大味だが試合は面白いクリロフ。まだ若いので今後成長して大化けするかもしれない。

★UFN46:第3試合・トル・トローエン vs. トレヴァー・スミス

ミドル級。
TUF17キャストでUFC1勝1敗のトローエン。スウェーデン出身。ニックネームはハンマーで、トール・ハンマーとかけている模様。
スミスはStrikeforceからの移管ファイターで、UFC転向後は1勝2敗。バックボーンはレスリングで、NJCAAでオールアメリカンを獲得している。ターレス・レイチに秒殺KOされた前戦以外は勝っても負けても終盤スタミナ切れしている。
ほぼインターバルなしで次の試合に。今回2時間半で6試合だから、1R決着が続いても巻きの進行が続いている。
UFCショーツでスポンサーゼロのスミス。どうした。いきなり四つになるとトローエンが脇を差して押し込む。膝を入れるスミス。トローエンは押し込んでるだけ。離れた。ローを蹴っていくスミス。トローエンは組み付くとクリンチアッパー。スミスの蹴りをキャッチしてテイクダウン。スミス先に立ち上がるとトローエンの立ち際に膝。四つで両脇を差しているトローエン。ホーン。
僅差のラウンドだがケージで押し込んでいたのをコントロールしていたとみなせばトローエンのラウンドか。
2R。トローエンがダブルレッグでテイクダウン。スミス疲れてる?そのまま両足をまたいでマウント。亀になるスミス。巻き込んで返して上に。サイドからパウンド。ガードに戻すトローエン。ハーフにしたスミス。パウンド。後頭部気味でレフェリーから注意される。耳のあたりを殴る。スミス両足をまたいでマウント。しかしケージを使って立つトローエン。離れた。トローエンまたダブルレッグ。切れなかったスミスがギロチンへ。苦し紛れという感じで決まってはいないが外せないトローエン。けっこうタイト。ホーン。
2Rはスミス。
3R。すぐ組むとスミスタックル。潰したトローエン。バックを狙ったが前に落とされ下に。スミスはハーフからパウンド。会場からチャント。応援というより地味な試合に対する抗議か。スミスしっかり固めてハーフから肩固め。しかし浅い。トローエンも疲れて返せない。亀に。パウンドを入れるスミス。またタックルに。巻き込んでテイクダウン。トローエン防御で精一杯。パウンドを入れていくスミス。ハーフから首を抱えてコントロール。脇腹に膝。トローエン動けない。時間だけが過ぎる。スミスがパウンドを入れると仰向けになる。タイムアップ。
29-28×3でスミス勝利。お互いスタミナ切れしていて終盤はグダグダだった。

★UFN46:第4試合・カハル・ペンドレッド vs. マイク・キング

ミドル級。
ともにTUF19のキャストでこれがUFC本戦デビュー。ペンドレッドはチーム・ペンのドラフト3位(下から2番目)、キングは同じチーム・ペンのドラフト1位というチームメイト同士の対戦。トーナメントではともに優勝したエディ・ゴードンに延長ラウンド判定負けしている。
ペンドレッドは地元アイルランドの選手で、第1試合に登場したフロハンと同じくマクレガーの同門。またしても会場は大歓声。小谷と対戦するパークも北アイルランドの選手なので、小谷も相当なアウェイでの戦いになりそう。
いきなりパンチで突っ込んだペンドレッドだがカウンターのタックルをもらいテイクダウンを許す。しかしすぐ立った。パンチから組み付いたキングだがペンドレッドがバックに回る。そのままテイクダウン。チョークを狙うが立たれた。打ち合いからキングのパンチが入ってペンドレッドダウン!逃れようとするペンドレッドにノンストップでパウンドを落とし続けるキング。凌いだがマウント。チョーク!なんとかディフェンスしているペンドレッドだが体を伸ばされパウンドを貰う。もうぐったりしているペンドレッド。止めてもいい感じだが会場の盛り上がりもあって止められないのか。バックからキムラを仕掛けるキングだがペンドレッド脱出。会場爆発。立ったがペンドレッドはふらついている。それでも出て行くがホーン。
1Rはキング。キングもかなりスタミナを使ったが、ペンドレッドに逆転の余力があるか。
2R。1Rのパウンドで右目がふさがっているペンドレッド。パンチを打っていくが動きがスロー。キングは様子見かスタミナ回復待ちか、動きがない。キングのミドルがボディを捕らえるがペンドレッド組み付くとバックに。投げてテイクダウン。しかしキングがシングルレッグから倒す。ペンドレッドの立ち際に右ハイ。ガードを下げているペンドレッドにキングの打撃が入っているがそれでも出て行くペンドレッド。タックルへ。テイクダウン。パウンドが超スロー。しかしバックマウントへ。チョーク。パームトゥパームで絞めるとキング落ちた。大逆転勝ち。

★UFN46:第5試合・ニール・シーリー vs. フィル・ハリス

フライ級。
地元ダブリン出身のシーリー。3月に行われたロンドン大会では、イアン・マッコールの代役としてUFCと契約しデビュー。ブラッド・ピケットとのイングランド vs. アイルランド対決に臨んだが判定負けしている。しかしランカーのピケットに対し、打撃勝負ではけっこう渡り合えていた。一方でピケットにテイクダウンされた際の対処を見る限り、グラウンド能力はあまり高くなさそう。
今回の相手フィル・ハリスもイングランドの選手。ここ3試合で1勝3敗で、前回の連敗でリリースかと思われたが、勝ったゴーディノがドラッグテスト陽性でノーコンテストになり、首の皮一枚つながっている。
両者は4年前のBAMMA3で対決し、その時はハリスが判定で勝利した。オッズは地元のシーリーが微差で優勢になっている。
ハリスタックル。四つからテイクダウン狙い。耐えたシーリー。離れる。打撃戦。シーリーのフックでハリスダウン!パウンドを打ち込むがハリスの足に阻まれるとスタンドを要求。パンチで出るシーリー。ハリスのタックルは切る。鋭いパンチを打ち込むシーリー。タックルに来たハリスを潰して上になるが寝技には付き合わず立たせた。パンチから左ミドルを叩き込むシーリー。スタンドでは一方的。ホーン。
1Rはシーリー。ブラピと打ち合いで対抗しただけのことはあり、パンチが鋭い。
2R。タックルに入る→切られるを繰り返すハリス。寝て挑発するがシーリーはローキックを打つだけ。ダブルレッグで初めてテイクダウンしたハリス。しかしスイッチで返したシーリー。足関を狙ったが離れてたったシーリー。またパンチで攻め込む。倒す意識が強くなりすぎているのか、ちょっと大振り。意表をつくニータップでテイクダウンしたシーリー。もっともグラウンドには付き合わないので足を蹴るだけ。しかしそのローに合わせて会場がコールを大合唱。またタックル。倒したが寝かせる前にホーン。
2Rもシーリー。
3R。1,2R同様パンチでプレッシャーをかけていくシーリー。ハリスはタックル。正面すぎるし警戒されているので簡単に切られる。会場からはまたチャント。もはや怒号。そんな盛り上がりをよそに、シーリーは若干セイフティな攻めにギアを入れ替え。大振りが減って確実にタックルを切っていく。逆転を狙いたいハリスだがテイクダウンが取れないのではどうしようもない。タックルを切られ下になったハリスにまたロー。パンチが入って効いたハリス。シーリーとどめを刺しにいくが、組み付いて引き込んだハリス。ガードで凌ごうとするが残り時間わずかなのでシーリーパウンドに。ホーン。
判定は三者ともフルマークでシーリー。
今回はシーリーのいいところだけが出た。グラウンドがやはり未知数というか多分穴だと思うが、ランカーでもストライカーとの対戦ならいい試合をしそう。

★UFN46:第6試合・イリル・ラティフィ vs. クリス・デンプシー

ライトヘビー級。
グスタフソンの代役として急遽UFC参戦したラティフィ。ムサシ戦ではなにもできなかったが、今年3月のUFC2戦目では、その試合を最後に引退することを宣言していたシリル・ディアバテにグラウンドで何もさせずにネックロックで一本勝ち。
トム・ローラーの代役でのUFC初参戦となるデンプシーは、D-2でオールアメリカンを2度獲得しているレスラー。MMA戦績は10勝1敗。
またロッキーで入場するラティフィ。もう定番になったのか、もしかしたらUFC前からずっとロッキーを使っていたのか。
打撃戦。リーチの短いラティフィだが重そうなローを入れていく。明らかに効いた顔を見せるデンプシー。組み付いたが引き剥がされる。またロー。効いた所に出て行くとパンチからタックルへ。テイクダウンしたがデンプシーが大の字になりレフェリー止めた。事実上の戦意喪失か。
ノーマン・パーク vs. 小谷直之から始まるメインカードは午前4時開始。

★UFN46:第7試合・ノーマン・パーク vs. 小谷直之

ライト級。
TUF Smashesライト級ウィナーのパーク。その後は徳留、ジョン・タックという環太平洋勢に連勝し、前回はTUFブラジル2ウィナーのレオ・サントスとのローカルTUF王者対決でドロー。UFCレコードは3勝1分けだが、まだランキングに挑戦するまでは遠い。マッチメークを見てもかなりプロテクトされているというか、ランキング間近の上位陣との対戦自体が組まれていないし、実際前座クラスの相手ともわりと互角の勝負になっている。今回もUFC再デビュー戦の小谷が相手。
小谷は不戦敗を除けば約4年間負けなしだが、戦績の半分以上を占めるZSTでの試合ではローカルイベント王者クラスとは戦っていない。唯一、前回のVTJで元修斗環太平洋王者の児山と対戦しているが、ほとんどケージ膠着で微差の判定勝ち。
児山相手にテイクダウンで苦労しているようだと、レスリンアイルランド王者のパーク相手ではさらに厳しくなりそう。
スポンサーではなくロデオスタイルのTシャツで入場する小谷。表情を見る限りは平常心に見える。パークも入場。ダブリンの選手じゃないからか、フロハンやシーリーほどには観客は熱狂的じゃないが大歓声。小谷32歳。遠回りしている時間はない。敵地での露骨な咬ませ犬マッチであっても断る選択肢はなかったか。それでもエリック・シウバと対戦した佐藤豪則に比べればオッズに差はない。
小谷タックル。受け止めたパークがケージ押し込み。しかし離れた。パークは距離を取って組ませない作戦。小谷はパンチで攻めるが最終的にはタックル。が、また止められてケージに押し込まれる。ヒジを入れて離れるパーク。ワンツーからミドルを入れた小谷。またパンチからタックル。距離があって止められる。パーク飛び膝。ハイキック。ミドルをキャッチした小谷だがパークはケージを使って耐えると膝を入れて離れた。組んだ小谷だが倒せずパンチで引き剥がされる。今度は低いタックルに入った小谷だががぶられると亀に。バックに付くパーク。残り30秒。チョークを狙ったが、時間がないと見てヒジ連打に切り替えるパーク。ホーン。
1Rはパーク。小谷はとりあえずテイクダウンを取りたいが、1Rのタックルでは倒せそうにない。2Rに切り替えられるか。最後のヒジでのダメージが心配。
2R。1Rと違い前に出てきたパーク。小谷がローシングルに入るが足を抜かれる。足を止めての打ち合い。しかし小谷はタックルに。止められるとパークが投げてテイクダウン。サイド。ヒジ。ハーフにした小谷だがヒジをもらい続ける。ハーフの足にヒールを狙ったが抜かれた。立ったがすぐ組み付いてきたパーク。組みでも上になれば怖さはないと見切ったか。簡単にテイクダウン。上からまたヒジ。連打。小谷はガードしているだけで動きがなくレフェリーストップ。
勝ったパークはディエゴ・サンチェスとの対戦をアピール。
小谷完敗。寝技でも上にならなければ勝負にならなかったが、テイクダウンが全く取れる気配がなかったので厳しい。テイクダウンを取れないなら、まだヒットしていたパンチで勝負をしていればどうかと思ったが。2Rになると逆に簡単にテイクダウンを許すようになり、下からリカバリできずに削られていった。アウェイで最初から厳しい試合だとは思っていたが、ここまで差がつくとは思わなかった。2,3年前の日本人選手が、日本でやっていたことをそのままUFCに持ち込んで通用せず負けるパターンと同じに見えてしまった。

★UFN46:第8試合・ブラッド・ピケット vs. イアン・マッコール

フライ級。
3月に組まれていたが、マッコールが負傷欠場。ピケットは代役のニール・シーリーに判定勝ちしている。
ランキング3位だがUFC戦績は1勝2敗1分けのマッコール。相手が強豪すぎるためではあるが。前回はランク外のイリアルデ・サントス相手にアウトボクシングでようやくUFC初勝利。
地元イギリスのブラピは前回からフライ級転向し現在ランキング9位。現王者DJに勝っている数少ない選手の一人なので、ここでランキング3位のマッコールに勝てばタイトル挑戦のチャンスも出てくるが、フライ級デビュー戦は代役のニール・シーリーに健闘させ過ぎた。35歳での階級転向が吉と出るか凶と出るかはこの試合ではっきりする。
イングランドのピケットにブーイングでアメリカのマッコールの方が歓声がある。
パンチで攻め込むピケット。タックルに入るが、ケージに押し込んで放ったピケットの膝がローブローに。再開。マッコール組み付いてバックに回るが正対して押し込むピケット。ヒジを入れて離れたピケット。プレッシャーをかけるピケット。タックルに入るが入れ替えたマッコールが膝を入れて離れる。フットワークを使うマッコール。ピケットが倒す気まんまんのパンチを打ち込むがヒットしない。逆にマッコールのパンチがヒット。ピケットパンチで飛び込んだがホーン。
1Rはパンチのヒット数でマッコール。
2R。会場が異様な雰囲気になってきた。マッコールのフットワークに空振りを繰り返すピケット。マッコール組み付いてテイクダウン。マウント!ブリッジで返そうとしたが返せず、ハーフに戻したピケット。ハーフの足を抜こうとした瞬間に立つ。スタンドではマッコールを捕まえられないピケット。マッコールは飛び込んでのパンチとタックルで幻惑。それでも出ていきパンチをふるうピケット。一発当てて倒す作戦なのかもしれないがホーン。
2Rもマッコール。
3Rも展開は変わらない。もっともピケットはもう倒すしかないから、結局一発狙いで攻めるしかない。ピケットのいいパンチがヒットしたが浅かった。ケージに詰めてパンチを打ち込むが逆にパンチを貰う。マッコールがレッグダイブでテイクダウン。下からキムラを狙ったピケットだが、マッコールがパスしてマウント。ハーフに戻すが残り1分。やたら攻めろとアピールするレフェリー。細かいパウンド・ヒジを入れ続けるマッコール。ピケット残り時間わずかで立ち上がるがホーン。
3Rもマッコール。
30-27×2、29-28でマッコール勝利。
勝ったが過去DJに2連敗をしていることを考えると、次の挑戦までもう1試合挟む必要があるかもしれない。

★UFN46:セミファイナル・グンナー・ネルソン vs. ザク・カミングス

ウェルター級。
伝統派空手グラップリングのネルソンはUFC3連勝中で現在ランキング13位。4連勝中のライアン・ラフレアと対戦予定だったが、負傷欠場でUFC2戦全勝のカミングスに。オッズでは今大会一番の差がついている。カミングスも一本勝ちが多いグラップラーだが、柔術茶帯で、得意分野で上を行かれているネルソンが相手というのは相性が悪い。
アイスランドのネルソンは普通にホームの扱い。足を前後に開いた伝統派空手の構えのネルソン。会場はまたチャント。パンチから組み付いたネルソン。カミングスが膝を入れるがネルソンが膝で引き剥がす。ネルソンの右が顔面にヒット。ネルソンはじっくり見ていってるが、会場のボルテージはそんなことは関係なくMAXに達している。ヒット&アウェイでパンチを入れていったネルソンだが、前に出た瞬間にバランスを崩してスタンドでバックを取られる。しかし正対して引き剥がした。ネルソンの距離感に阻まれ攻撃がヒットしないカミングス。しかしケージに詰めてラッシュ。ホーン。
1Rはヒット数だけならカミングスだが…。微差なのでわからない。Sherdogのジャッジは2者カミングスで1者イーブンだが、地元判定で逆になっている可能性も。今のところは変な判定はないが。
2R。プレッシャーをかけるカミングス。ネルソンは距離を取り、飛び込んでパンチをヒットさせるが、そこにパンチを返すカミングス。ケージに詰めて連打。さらに組み付くと押し込んで膝。押し返したネルソン。離れる。攻撃を貰わないが、手が出ないネルソン。手数少なすぎ。右ミドルを打ち込むがキャッチされる。テイクダウンを狙ったカミングスだがネルソン耐えると首を掴んで引き倒す。そのままバックに回る。四の字ロック。パンチを入れてからチョークに。タップアウト。
グラウンドになったらあっさり。さすがに寝技の強さはある。しかし、それまでは結構互角だった。次はランキング上位との対戦になると思うが、スタンドでの手数の少なさは改善したほうがいい。
勝ったネルソンはトップ10ファイターとの対戦をアピール。どうせならグラップラー対決でデミアン・マイアとの試合が見たい。

★UFN46:メインイベント・コナー・マクレガー vs. ディエゴ・ブランダオ

フェザー級5分5R。
ともに初のメインとなる。
倒し屋マクレガーはUFCデビュー戦で67秒KO勝ちしインパクトは残したが、2戦目は負傷もあって判定勝ち。倒せるパンチを持っていることは間違いないが、まだ未知数の部分が多い。現在ランキング12位。地元ではテレビ出演もするなど、絶大な知名度を誇り、今回のチケットは即日完売した。
TUF14ウィナーのブランダオはUFC戦績4勝2敗。ノーランカーだが、ランキングを付けるなら16〜20位に入る選手。マクレガーの実力が未知数な上に、ACL手術で約1年のブランク開けではあるが、オッズだとセミに続く大差でマクレガー有利となっている。
いつも通りサンドストームで入場するブランダオだが当然のごとく大ブーイング。マクレガーが入場し、オクタゴン内でウォームアップするだけで大歓声が起こる。コール時からすでにチャント。
グローブタッチのふりをしてバックキックをボディに入れたマクレガー。パンチを打ち込む。ブランダオ組み付いた。押し込んでテイクダウンを狙うとケージを掴んで防いだマクレガー。入れ替える。また入れ替えてテイクダウンを狙ったブランダオだが、倒され際に入れ替えて上になるマクレガー。身体能力高い。スクートになるがそのままグラウンドで攻めるマクレガー。パウンド。ブランダオ足に絡んでヒール。尻を蹴って抜いたマクレガーがまた上に。また足に絡んだブランダオだがパウンドを貰う。蹴り離して立った。マクレガーいつものガードを下げた攻撃的な構え。バックキックがヒット。ケージに詰めるとボディから顔面にパンチを連打。左で顔面を打ち抜くとブランダオダウン!パウンド連打。レフェリーストップ!
パンチ力は健在。寝技になっても、黒帯柔術家のブランダオ相手に真っ向勝負するくらいだから穴はなさそう。ただテイクダウンディフェンスでちょっとケージを掴んだのは頂けなかったが。穴があるとしたらスタンドレスリングか。これでランキングも上がるだろうし、タイトルマッチで挑戦者が欠場でもすれば代役でのタイトル挑戦もありそうなインパクトのある勝利。

★UFN46:ボーナス発表

  • ファイト・オブ・ザ・ナイト:カハル・ペンドレッド vs. マイク・キング
  • パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:コナー・マクレガー
  • パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:グンナー・ネルソン

ポストファイト・プレスカンファレンスには地元選手が勢揃い。今回は地元アイルランドの選手が全勝。
メインで勝ったばかりのマクレガーはスーツに着替えてサングラスとキャップ着用で登場。

★UFN48:マカオ大会で佐々木憂流迦がUFCデビュー。ローランド・デロームと対戦

http://mma-in-asia.com/region/japan/hot-prospect-yuta-ulka-sasaki-signs-ufc-debuts-fight-night-macau-august/
8.23UFCマカオ大会で佐々木憂流迦UFCデビューし、ローランド・デロームと対戦することをMMA in Asia佐々木憂流迦のエージェントを務めるシュウ・ヒラタのサッカーパンチから確認したとのこと。
ロームは6月に佐々木の1年後の修斗新人王である田中路教のUFCデビュー戦の相手を務め判定負け。現在UFC3勝2敗1NCで2連敗中。佐々木戦で敗れればリリースの可能性もあるだけに絶対負けられない覚悟で臨んでくると思われる。
なお、マカオ大会はUFCファイトパス限定イベントのため、メインカードは4試合(アメリカのFOXスポーツで中継される場合はメインカード6試合)。現在発表されている試合では、マイケル・ビスピン vs. カン・リーがメインで決定。タイロン・ウッドリー vs. キム・ドンヒョンもメインカードになるはず。他に、3月に怪我で行えなかったTUF Chinaフィナーレフェザー級決勝もおそらくメインカードなので、メインカード枠は残り1つ。
他の試合の出場選手は佐々木も含めてUFC1戦以下の選手ばかりで、6戦しているローランド・デロームが実績では突出しているが、地元中国の選手が絡まないので、メインカードになるかどうかは微妙なところ。もっとも、プレリムもメインも同じファイトパスで中継されるので、通常のPPV大会やUFNほど扱いに差はないが。