格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

PANCRASE323:第7試合・林源平 vs. 葛西和希

ライト級。林3位、葛西7位。

林は昨年9月大会でヤン坊との暫定王座決定戦で対戦し1RKO負けして以来の試合。ハードパンチャーのストライカー。

葛西は2019年のネオブラでプロデビューしたが、決勝で判定負け。その後はライト級に階級を上げると、元ZST王者の平にKO勝ち(平のジャーマン自爆による)、今年2月のRoad to ONEでは当時修斗世界4位の長田拓也にKO勝ち。柔道バックボーンでキックでもプロ経験がある。

ローで牽制する両者。葛西の左ハイをキャッチするとスタンドでバックに回ろうとする林。受け止めて押し込んだ葛西。肘を入れて離れた。遠い間合いから飛び込んで打撃を入れていく葛西。残り1分。葛西の蹴りをキャッチした林だが、離れ際に蹴りを出したところでスリップダウン。葛西すぐに間合いを詰めて顔面にパンチを入れていく。立って離れた葛西。ホーン。

ジャッジ二者林、一者葛西。

2R。打撃戦で林のワンツーが入り葛西ダウン!パウンド連打!葛西凌いでケージで立った。四つから投げてテイクダウン。インサイドからパウンド。林腕十字から後転して亀に。葛西バックを狙ったがまたガードに戻した林。葛西は立とうとして亀になった林からまたバックを狙う。バックにはつかせないが下になった林。ハーフ。パウンドを入れる葛西。ハーフネルソンでコントロールしカウキャッチャーで押さえ込み上に。ハーフから肩固め。外れた。しかしバックマウントに。向き直る林だがまた肩固め。隙間があるがサイドに出てタイトに絞める。しかし回転して外した林。立ったがちょっとふらつき気味。葛西大内刈りで倒してまた上に。ホーン。

2R三者葛西。序盤のダウンから盛り返してラウンドを取り返した。

3R。葛西が距離を詰めると首相撲に捕らえた林。が、葛西ケージに押し込み脇をくぐって倒した。林すぐに立つが葛西がまたケージに押し込む。林打撃で出るが葛西組み止めて離れ際に左を入れた。林出ていくがやや消耗している。葛西組み止めてケージに押し込んだ。四つ組みから投げを狙った葛西だがスッポ抜けて下に。が、林が雑にバックを狙ったところで上を取り返した。サイドで押さえ込む葛西。残り1分。林ブリッジで返した!が、そこでまた雑にバックにつこうとして上を取られる。林立って残り10秒で打撃戦。タイムアップ。

30-27、29-28×2の3-0で葛西勝利。

2Rにダウンを喫したところから組みで盛り返し勝利。

林も消耗戦になった3Rにバックを取り返すチャンスがあったが、そこで2回とも雑にチョークを狙いに行ってしまって逃げられたのがもったいなかった。

PANCRASE323:第6試合・高木健太 vs. 木下憂朔

ウェルター級。高木3位、木下4位。

高木は当時まで日本では希少だった金網興行からキャリアをスタートさせ、HEATでは暫定王座を獲得。しかしパンクラスでは2019年に手塚との暫定王座決定戦で1Rチョークで一本負けすると、アレキサンダー・ラカス、菊入にも敗れて現在3連敗中。35歳。

対する20歳の木下は昨年11月に大阪大会でプロデビューし、ここまで3試合連続1Rフィニッシュ勝利。7月の大阪大会ではベテラングラップラーの中村勇太をKOしている。

木下出ていく。左ミドル。組んだ木下だが離れ際にパンチを出す。高木が出ていきプレスするが木下の左がヒットしダウン!木下パウンド。高木の立ち際にアナコンダチョーク。ノーアームギロチンに切り替え。そのままスイープして絞めタップアウト!

木下、初のランカー挑戦でベテラン相手に快勝。試合後のインタビューでは来月行われる菊入 vs. 村山の暫定王座決定戦の勝者との対戦をアピール。

PANCRASE323:第5試合・亀井晨佑 vs. 三宅輝砂

フェザー級。亀井はブランクがあり規定によりランク外。三宅はランキング11位。

2018年のネオブラ王者亀井は、MMAを始めたのが大学入学後で、20歳でプロデビューし翌年ネオブラ制覇。しかしその後2戦内村洋次郎、初の国際戦となるビクトル・ウーゴに敗れて連敗。そこから大学卒業・就職にともない、約2年のブランク開けとなる。現在24歳。天才肌のストライカー。

三宅は今年のネオブラ覇者。愛知のZOOMER所属の21歳。昨年パンクラスに初出場し、今年5月のネオブラワンナイトトーナメントでは初戦負傷TKO勝ち、決勝はテイクダウン→バック→チョークで圧勝。

間合いを詰める三宅に打撃を入れていく亀井。亀井のパンチをかいくぐって組み付いた三宅。テイクダウンしハーフバックからチョークを狙う。真後ろにはつかせない亀井。正対してチョークを外した。亀井のガードをパスしようとする三宅。亀井が立つところにダースチョークを狙ったが外れた。ケージに押し込み肘を入れる亀井。離れた。三宅が出るが亀井がそこにパンチを合わせていく。飛び込んだ三宅に首相撲とケージに押し込む亀井。ホーン。

1R二者亀井、一者三宅。

2R。亀井がパンチをヒットさせていく。三宅距離を詰めるが右をもらった。三宅出ていく。距離を詰めて組んだ。出ていく三宅だが亀井の打撃をもらう展開が続いている。残り1分。展開を変えられない三宅。間合いを詰めた三宅に亀井が肘。ホーン。

2R三者亀井。

3R。三宅出る。カーフキック。亀井はジャブ、ローを出していく。四つに組んだ三宅。亀井が入れ換えて押し込む。四つから投げを狙った亀井だがスッポ抜けて三宅がバックを取りかける。が、すぐに上を取り返した亀井。ハーフから三宅がもぐろうとする。そのまま立つが首を抜いた三宅がバックに。スクランブルで逃れようとする亀井からサイドを取ったが、ガードに戻した亀井。亀井の立ち際にダースチョーク。引き込んでボディロックし絞めるが抜けた。サイドを取る亀井。しかし三宅今度はバギーチョークに。若干浅いか。亀井パンチを入れていく。タイムアップ。

29-28、28-29、29-28のスプリットで亀井が復帰戦勝利。

PANCRASE323:第4試合・岩本達彦 vs. 遠藤来生

フェザー級。岩本10位、遠藤12位。

昨年のネオブラ王者岩本。183cmの長身で、ネオブラでは決勝まですべてフィニッシュ勝利。2月のRoad to ONEでは今日のメインに登場する中田と対戦し1RKO負け。大阪・BLOWS所属の33歳。

札幌のパワーオブドリームに所属する遠藤は5月に初参戦し、同じくパンクラス初参戦のMMA無敗中川に終始攻め続けて判定勝ち。

ローを入れる遠藤。タックルへ。ケージに押し込んだ。太ももに膝を打ち込む。遠藤の離れ際に膝を入れた岩本。パンチで出た岩本。連打から膝を入れたがキャッチして倒した遠藤。岩本は押さえ込まれる前に立った。パンチを打ち込む岩本。ジャブ。遠藤間合いに入れない展開が続く。ローにパンチを合わせる岩本。遠藤が出たところに岩本の右がヒットし遠藤スリップ気味にダウン。しかし追い打ちに来た岩本をテイクダウンし上に。ホーン。

1R三者岩本。

2R。長いリーチからジャブを入れていく岩本。ボディに膝を入れたが遠藤タックルで組み付きケージに押し込む。しかし岩本膝を入れて離れた。遠藤パンチで飛び込んで出たが、そこに岩本のテンカオが顔面にヒット!遠藤ダウン。すぐ立つが岩本のワンツーをもらいまた後方に倒れた。岩本距離を詰めてがぶるとアナコンダチョーク。絞める。足を絡んでネックロック気味に絞めると遠藤タップ!

パンクラスでは4連続フィニッシュ勝利。

PANCRASE323:第3試合・TSUNE vs. 平田丈二

バンタム級

元ランカーのTSUNEは前戦まで4連敗(連敗の相手が瀧澤・金太郎・ヤマニハ・寒天と全員RIZINバンタム級GP出場者)だったが、5月大会で初参戦の鬼神に1Rバックからのチョークで2年半ぶりの勝利。

闇愚羅所属の平田は同じく5月大会でパンクラス初参戦の福島啓太と対戦。ハイキックを効かされたが、追い打ちに来た福島にカウンターのパンチを打ち込み逆転KO勝ち。前回は4年ぶりに東京に呼ばれての試合だったが、KO勝ちが評価されて連続参戦。

両者静かな立ち上がり。牽制のジャブやローを入れ合う。TSUNEタックル。切られた。平田カーフキック。またタックル。しかし距離が遠く切られた。平田出ていく。パンチを合わせるTSUNE。平田ワンツー。またタックルに入るTSUNE。今度はテイクダウン。ケージまで移動し立とうとする平田だが上から押さえつけるTSUNE。しかし押さえているだけ。細かいパンチを入れるTSUNE。残りわずかで立った平田。ホーン。

1R三者TSUNE。差がないラウンドだっただけに、最後のテイクダウンからの攻めが評価されたか。

2R。平田のローがヒット。じわじわプレスしていく。TSUNE逆に詰めてワンツー。またタックル。しかし切られた。平田の左がヒット。TSUNEも左を打ち返す。平田飛び込みワンツー。ジャブ。手数を増やしてきたが、ローを出したところでTSUNEタックル。テイクダウン。バックを狙う。ケージについて防いでいた平田だがハーフバックで仰向けに引き込むとフルバックに移行するTSUNE。平田反転して上になるがTSUNE放さずテイクダウンを狙う。残りわずかで足をすくってテイクダウン。ホーン。

2Rも三者TSUNE。

3R。平田打撃で出る。ケージまで下がったTSUNEにパンチを打ち込む。タックルは切った。勝ち逃げ出来るTSUNEだがちょっとこのラウンドは消極的。ケージ際を下がる。平田パンチで飛び込んだ。TSUNEまたタックル。切られたTSUNEシングルレッグへ。足をつ構われた平田がバックを狙ったが、返させずにテイクダウン成功。平田すぐ立とうとする。TSUNEはキムラを狙ったが下に。平田バックに回りチョーク。が、入っていない。またチョークへ。腕は入っているが引き手を脇に挟んで防ぐTSUNE。平田バックマウントを取るが両腕を脇に挟んでいるTSUNE。腕を抜いてパウンドを入れた平田だがその瞬間に下に落として上を取り返したTSUNE。上から押さえ込むTSUNE。立とうとした平田のバックに。タイムアップ。

30-27、29-28×2の3-0でTSUNEが連勝。

2Rまでテイクダウンでポイントを取ったTSUNE、3Rはスタミナ切れもあってややディフェンシブになったが、ピンチになった際も上を取り返し凌いだ。

PANCRASE323:第2試合・聡-S DATE vs. 桐山康平

フライ級。タイガーはランキング10位。

今年に入り分裂騒動も話題になったティームDATEだが、居残り組の中心メンバーとなるのが今年のネオブラ覇者・タイガーDATE。それまでは良くも悪くもDATEスタイルで戦績が安定していなかったが、ネオブラは初戦でアマMMA世界大会出場の前田浩平からパンチでダウンを奪いKO勝ち、同日に行われた決勝はトラースキックを顔面に何度もヒットさせ、相手の田代が出てきた所に下がりながらのフックをヒットさせてKO勝ち。完全に覚醒した。

稲垣組所属の桐山はここまで大阪大会で3勝1敗。前戦は1RKO勝ちしたが、ここまではキャリアが浅い相手としか対戦経験がない。27歳。

いつも通り距離を取りサークリングするタイガー。関節蹴り。左ミドル。桐山カーフキック。タイガートラースキック。両者牽制の打撃が続き間合いに入らない(タイガーはいつも間合いに入らないが)。飛び込んだ桐山だがタイガーバックステップ。桐山ミドル。ハイ。タイガーがトラースキックを放ち、さらに連打すると顔面にヒットし桐山ダウン!すかさず距離を詰めてパウンドを入れる。桐山タックルで凌ぐ。タイガー入れ替えて離れるが、桐山追いかけて出る。押し倒し上に。ハーフでパウンドを入れる桐山。ガードに戻したタイガー。ホーン。

1R、オープンスコアは3者タイガー。しかしその後の動きを見るとダメージはそこまでないか。

2R。桐山がパンチで飛び込んでいくが、タイガー下がりながらフックを合わせる。かすめた。桐山タックルで押し込む。離れ際に桐山のパンチがヒットしバランスを崩したタイガー。追いかける桐山にタイガーは大振りのパンチで凌ぐ。両者大振りのパンチを振り回す。タイガーまたトラースキックでふっとばした。不用意に立ち上がった桐山に距離を詰めて膝!顔面にヒットし桐山ダウン!パウンド!亀になった桐山にパウンドを入れる。レフェリーストップ!

タイガー「相手の入れ墨がめちゃめちゃ怖かった。そろそろチャンピオンになりたいなと思います。10月に行われる次の試合(暫定王者小川 vs. 上田将竜)に挑戦したい」

芸能活動もしているだけあって喋りも流暢。次戦で上位ランカーとやって勝てればチャンスも巡ってくるか。

PANCRASE323:第1試合・内藤由良 vs. 渡部拓馬

ミドル級。内藤はランキング1位。

P's Lab横浜のキッズレスリングクラスで格闘技キャリアをスタートさせた内藤。中学・高校・大学とレスリングを続け、いずれも全国大会で表彰台に乗る活躍。大学卒業後にMMAプロデビューし、昨年9月のプロデビュー戦はチョークで1R秒殺勝利、2戦目は昨年のネオブラ覇者でランキング1位だった荒井に右1発でのKO勝ち。P's Lab時代の恩師・川村と対戦することを目標としている。

兵庫のreliable所属の渡部は31歳でMMA6勝5敗1分け。主戦場は関西で、東京での試合はこれが初めて。現在、パンクラス・DEEPの大阪大会で3連勝中。ただし、本来はライト級の選手。当初の対戦相手大和の欠場により、2階級上の試合を受諾した。

打撃で牽制する渡部だが内藤タックルでテイクダウン。サイド。肩固めをセットするがマウントに移行。再びサイドに出て押さえ込むとまたマウントへ。腕十字!きれいに入って渡部タップ!

内藤がプロデビュー以来3連勝・3試合すべて1Rフィニッシュ勝利。

Bellator:堀口恭司がBellatorと契約。

gonkaku.jp

jp.rizinff.com

アメリカ在住の堀口としては、コロナ禍でRIZINよりもBellatorの方が試合を組みやすい。それを抜きにしても、今のRIZINバンタム級日本人選手で堀口と対戦していない相手は井上直樹くらいで、意味がある試合を組むのが難しくなっていたのでちょうど良かったか。

BellatorとRIZINは協力関係にあるため、タイトルは返上せず、RIZINによれば「コロナの状況が落ち着き、条件が整えば年一回は日本で試合ができる」とのこと。

PANCRASE323:9月12日のPANCRASE323がABEMAでPPV中継。ABEMAプレミアム会員は無料視聴可能。

abema-ppv-onlinelive.abema.tv

PANCRASE323がABEMAで960円でのPPV中継が決定。なお、月額960円のABEMAプレミアム会員なら無料で視聴できるので、個別PPVを購入するよりもお得。

UFC on ESPN+49:メインイベント・デレク・ブランソン vs. ダレン・ティル

ミドル級5分5R。ブランソン5位、ティル7位。

4連勝中のブランソン。ジャカレイ戦の後、6試合連続で下位ランカーとの対戦となるが、連勝で5位まで上げてきた。ここ2戦は連勝中の期待のファイター・シャバージアンとホランドを倒しているが、いずれもブランソンの評価が上がるというよりも相手選手の評価が下がる内容だった。レスリングベースのストライカー。

ティルはウェルター級では2度体重オーバーがあり、タイロン・ウッドリーとのタイトルマッチとホルヘ・マスヴィダル戦で連敗したことを期にミドル級転向。ミドル級での2戦はいずれも同じウェルター級から上げてきた選手で、ケルヴィン・ガステラムには僅差判定勝ち、ランキング1位の元王者ウィテカーには僅差判定負け。しかしミドル級でも十分戦えることを見せている。4月にマーヴィン・ヴェットーリと対戦予定だったが鎖骨骨折により欠場となり、約13ヶ月ぶりの試合。

無表情で入場曲なしで入場するティル。サイコパス感がある。

間合いを詰めたティル。左を打ち込む。ブランソンが打ち返すと四つに組むがすぐ突き放した。ティルがジャブからワンツーを入れる。左がヒット。ワンツー。ブランソンパンチのフェイントからタックル。両足を束ねてテイクダウン。ハーフ。しっかり固めるブランソン。体を起こすと強いパウンド。連打。ティル下からホールディングして凌ぐ。ティルの左腕を膝で踏んで固定しパウンド。肘。また体を起こして連打。もらっているティル。かなり打たれたが足で蹴り離して立ったティル。ブランソンの背中を叩いて褒める余裕を見せるティルだが右目の下がかなり腫れている。じわじわ出るが手を出さないティル。ホーン。

1Rブランソン。

2R。ブランソンのタックルを止めたティル。ジャブ。右を打ち込んだところにブランソンタックル。なんとかこらえてケージ際まで移動したティル。差し返した。離れた直後にブランソンまたタックル。受け止めたティル。ケージまで押し込むブランソン。離れる。間合いを詰めたブランソンに首相撲から膝を入れるティルだが、ブランソンそのまま距離を詰めてタックルでテイクダウン。またハーフ。ティル下からしがみついてディフェンス。細かい打撃を入れていくブランソンだがまた起き上がり肘。しがみついて強い打撃を打たれないようにするティルだがブランソンが上の状態が続く。残りわずかで立ち上がりパウンドを入れると、起き上がろうとしたティルのバックに。ティルバックを取られたまま立つ。正対。ホーン。

2Rブランソン。ティルかなり消耗している。対してブランソンはあまり疲れない展開。

3R。パンチを入れるティルだがワンツーを入れたところで組み付かれる。しかしケージで引き剥がすと離れ際に蹴りを入れた。ティルこのラウンドは組ませないことに徹底している。左がヒット。ブランソン効いたか。さらに左。組み付いてくるブランソンにティルはギロチンに抱えるが、逆にテイクダウンを許してしまう。倒された瞬間にスクランブルで脱出しようとしたが逃げ切れずマウント!ティルが亀になったところでブランソンチョーク!タップアウト!

逆転か?というところでテイクダウンしてフィニッシュ。ティルはギロチンに抱えずしっかりとタックルを切るべきだった。

37歳ブランソンは狂い咲きの5連勝。今回も安定の若手潰し。次は流石に上位ランカーだろうが、1~4位が相手なら、勝てばタイトルマッチが濃厚になる。それより上位ランカーの動向次第では直接タイトルマッチでもおかしくない。

現在ミドル級は王者アデサニヤとランキング1位のウィテカーの対戦が既定路線だが、オセアニアのロックダウンにより試合が組まれるのは年内は難しいという話がある。2位のコスタは3位キャノニアとの試合をファイトマネーの不満により拒否したが、10月に前回アデサニヤのタイトルに挑戦し判定負けした4位のヴェットーリと対戦予定。キャノニアはウィテカーに敗れたが、コスタの代役のケルヴィン・ガステラムに勝利。今のところ空いているのはキャノニアか。

UFC on ESPN+49:セミファイナル・トム・アスピナル vs. セルゲイ・スピヴァク

ヘビー級。アスピナル13位、スピヴァク14位。

アスピナルは昨年7月にUFCデビューし、ここまでランク外相手だが3試合連続フィニッシュ勝利でランクイン。ボクシングヘビー級王者タイソン・フューリーのスパーリングパートナーも務めるストライカー。最初の2戦は打撃での勝利だったが、前回は元王者のアルロフスキー相手に2R意表をついたタックルからのチョークであっさり一本勝ち。MMA10勝(8KO・2一本勝ち)2敗で、イギリス出身の28歳。まだ底を見せていない。

モルドバスピヴァクは2019年にUFCデビューし、最初の3戦は1勝2敗だったが、そこから3連勝中。前回、ランキング15位のアレクセイ・オレイニクに消極的な内容ながら、オレイニクのスタミナ切れにつけ込んでの判定勝ちでランクイン。テイクダウン→パウンドで攻めるスタイル。まだ26歳。ベテラン勢が跋扈していたヘビー級も、JDSアリスターなどのトップ選手のリリースで新陳代謝が進んできている。

プレスするアスピナル。牽制のジャブ。スピヴァクは距離を取り様子見。ケージ際に詰まったスピヴァクにワンツーを入れるアスピナル。スピヴァク手が出ない。ケージを背負ったところでアスピナルの速いパンチがヒット。スピヴァクタックルへ。受け止めたアスピナル。四つでボディへの膝から右肘を打ち込む。もらったスピヴァクがダウン!アスピナルパウンドラッシュ!KO!

これでUFC4連勝全フィニッシュ。次はトップ10ランカーとの対戦か。