格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC on ESPN58:第6試合・ジョシュ・クインラン vs. アダム・フューギット

ミドル級。

日系ハワイアンのクインランはプロキャリア5戦でコンテンダーシリーズに出場してUFCと契約。2022年8月のデビュー戦は1RKO勝ちしたが、続く昨年4月のトレイ・ウォーターズ戦はタックルを切られて打撃をもらう展開で判定負けしMMA初黒星。今年2月には、木下憂朔の代役としてUFCデビュー戦のダニー・バーロウと対戦したが、打撃の手数で圧される展開から、3Rにパンチでダウンを奪われてKO負けし連敗。ニックネームは武士道。31歳。

フューギットはUFCデビュー戦の相手が13戦全勝のマイケル・モラレス、2戦目がコンテンダーシリーズから勝ち上がった木下憂朔、前戦はカナダ大会で地元勢のマイク・マロットと、相手アップの試合を組まれがち。木下にはタックルから組みで上回り、最後はパンチでダウンを奪ってのヒジ連打でKO勝ち。しかしモラレスとマロットにはある種期待通りのフィニッシュ負け。

両者UFC1勝2敗と苦しいポジションにいる者同士のサバイバルマッチ。

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UFC on ESPN58:第5試合・ジミー・フリック vs. ネイト・マネス

フライ級。

UFC版跳び関十段フリック。初戦飛びつき三角で一本勝ちしてから突如引退宣言。2年のブランクを経て復帰したものの、復帰後は打撃でボコボコにされる展開で2連敗。後がなくなった今年1月のマルコム・ゴードン戦では、1R下からの三角を防がれてパウンドで打たれ、2Rにはスタンドで打たれる展開だったが、テイクダウンを奪って肩固めで逆転一本勝ち。しかし打撃のスキルを見る限り、今後もUFCレベルでは苦戦しそうだと思えた。33歳。

マネスはこの後出てくるジョゼ・ジョンソン(183cm)がフライ級に落としてくるまでは、178cmでフライ級最長身だった。バンタム級では3連勝していたが、ウマル・ヌルマゴメドフにテイクダウンからドミネイトされて敗れたのを機にフライ転向。バンタム初戦でランカーのタギル・ウランベコフと対戦するチャンスを得たが、スタンディングのネックロックで1R一本負け。フライ級2戦目となる前戦は、UFC0勝1敗でチャールズ・オリベイラの同門・マテウスメンドンサと対戦。メンドンサの引き込んでの足関を凌いでパウンドを打ち込みKO勝ちした。UFCデビューから7戦連続のAPEX出場。32歳。

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UFC on ESPN58:第4試合・カーリ・ジュディス vs. ガブリエラ・フェルナンデス

女子フライ級。

ジュディスは2022年10月にプロデビューすると、7ヶ月で3戦行い3連続1RKO勝利。その実績で、デビュー11ヶ月でコンテンダーシリーズに出場したが、エルネスタ・カレツケイテにスプリット判定負け。しかし負けたにも関わらずUFCとの契約を果たしている。勝ったカレツケイテは5月にUFCデビューしているが、同じくコンテンダーシリーズからのデビュー戦となるディオネ・バルボサ相手に打撃で劣勢な展開で判定負けしている。もともとソフトボール奨学金で大学に入学したが、20歳の時にやめて、そこからムエタイMMAを始めている。25歳。

フェルナンデスはテコンドー・柔術がバックボーンのストライカーだが、UFCでは2戦ともテイクダウンされるとリカバリーできずに下で凌ぐだけというUFCレベルとは思えない戦いぶりで2連敗。まったくいいところがない。しかし今回は同じストライカーのジュディスが相手なので、まだ手が合う可能性があるか。30歳。

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UFC on ESPN58:第3試合・ジェカ・サラギ vs. ウェスティン・ウィルソン

フェザー級

サラギはRoad To UFCシーズン1ライト級準優勝。Road To UFCシーズン1から咬ませ犬を大挙出場させてきたインドネシア勢で、唯一UFCとの契約を果たしている。組み合わせに恵まれた感は否めないが、それでも準決勝ではGLADIATOR王者キ・ウォンビンにKO勝ち。フェザー級に落としたUFCデビュー戦でも、UFC1勝1敗のルーカス・アレクサンダーに、グラウンドからの立ち際で一瞬背中を向けたアレクサンダーに右フックを打ち込んでKO勝ち。Road to UFC出身選手として、唯一1Rフィニッシュ勝利した。倒せるパンチと思い切りの良さはある。現在はカリフォルニアのMMAファイトアカデミーでトレーニングをしている。29歳。

ウィルソンは昨年7月にUFCデビューし、ここまで2連続1RKO負け。直前欠場した選手の代役としてUFCと契約を果たしたが、ここまでの試合を見る限りは、UFCレベルにはない。空手・柔術がバックボーン。35歳と若くもない。

オッズはさすがにサラギがフェイバリットだが、このレベルの相手と当てられるあたり、まだUFCからは実力が信頼されていないか。

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UFC on ESPN58:第2試合・メルキザエル・コスタ vs. シャイラン・ヌアダンビク

フェザー級

コスタはUFCデビュー戦でいきなり中堅のティアゴ・モイゼスと当てられ、2Rチョークで一本負け。2戦目はUFC2勝2敗のオースティン・リンゴにミドルで腹を効かせて判定勝ち。が、1Rにすでに効かせていたのでフィニッシュしたいところだった。前戦はスティーブ・ガルシア戦で、試合直前にガルシアが体調不良となって一週間順延。一週間後の試合は連続の減量によるダメージを考慮してライト級となったが、2Rにパンチでダウンを奪われ、マウントからのヒジ連打でKO負けした。27歳。

中国のヌアダンビクはキャリア50戦で39勝11敗、19KO・10一本勝ちで、うち26回が1Rフィニッシュという百戦錬磨の選手。もっとも、デビューから3年で33試合もしており、よくわからないルールや相手との試合も多く含まれているが。バックボーンはグレコローマンレスリングで、テイクダウンからの押さえ込みが武器。UFCデビュー戦は距離を取られての打撃に対応できず判定負けしたが、そこから3連勝。しかし前戦はスティーブ・ガルシア相手に1Rでダウンを奪ったが、2Rに三日月蹴りからの左ボディでダウンし、パウンドで逆転KO負けした。2月に組まれていた試合を欠場し、1年2ヶ月ぶりの試合となる。30歳。

ともにガルシアに負けてからの再起戦。

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UFC on ESPN58:第1試合・ヨセフィン・ノットソン vs. ジュリア・ポラストリ

女子ストロー級

K-1ではKANAと3戦して1勝2敗。最後の対戦は初代女子フライ級王座決定トーナメントの決勝戦で判定負けした。コロナ禍で試合がなくなったのを機にMMAのに転向。Road To UFCでのワンマッチを経て、昨年8月にコンテンダーシリーズで勝利もUFCと契約はできなかったが、翌月に欠場選手の代役でUFCデビュー。相手も当初が欠場して、マーニック・マンとW代役対決となったが、組み・打撃とすべてで圧倒して判定勝ち。しかしまだMMAのトレーニングを始めてから4年で、伸びしろは多い。28歳。

当初、ポラストリ戦は3月に組まれていたが、ノットソンが負傷欠場。ポラストリは3週間後に別の相手との試合が組まれたものの、その試合も流れて、結局3ヶ月後に再度ノットソン戦が組まれている。

ブラジルのポラストリはこれがUFCデビュー戦。2021年にコンテンダーシリーズに出場したが判定負けでUFCとの契約ならず。その後、LFAで女子ストロー級タイトルを獲得すると、昨年9月にコンテンダーシリーズに再登場し、2Rチョークで勝利してUFCとの契約を決めた。12勝中、4KO・3一本勝ちと、ストライカーだが組みも強い。26歳。

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PFL2024#4:メインイベント・ワレンティン・モルダフスキー vs. リントン・ヴァッセル

ヘビー級リーグ戦。モルダフスキー1位・6点、ヴァッセル6位・0点。モルダフスキーの決勝トーナメント進出は確定。逆にヴァッセルが勝ち上がるには1Rフィニッシュが必要。

元Bellator暫定王者のモルダフスキー。ライアン・ベイダーとの王座統一戦では僅差判定負けで、正王者にはなれず。ヴァッセルとは2019年に対戦し判定勝ちしたが、昨年3月の2度目の対戦では1Rにパンチでダウンを奪われ、マウントからのヒジでKO負け。リーグ戦初戦はミルコの弟子でPFL2022年優勝のアンテ・デリヤとの元RIZIN対決で1Rにモルダフスキーがパンチ・ヒザのラッシュを打ち込みKO勝ちしている。32歳。

ヴァッセルはBellatorではキャリア10年のベテラン。ライトヘビー級では2度王座に挑戦しているが王座には届かず。ヘビー級ではモルダフスキーの初戦で敗れたのみで、その後5連勝。当初はBellator300でライアン・ベイダーのタイトルに挑戦予定だったが、ベイダーの欠場によりヘビー級タイトルへの挑戦はできなかった。リーグ初戦は昨年のPFLヘビー級ウィナー・ゴルツォフと対戦し、1Rはグラウンドに持ち込み圧倒していたが、2Rに消耗してパウンドで削られ、3Rもパウンドを打たれ続けてKO負け。41歳。

オーソドックスのモルダフスキー。右を入れた。ヴァッセル詰めていくがワンツーをヒットさせるモルダフスキー。スイッチを繰り返すヴァッセル。飛び込んで右を入れたモルダフスキーだが、ヴァッセル下がらない。前に詰めるが手数はモルダフスキー。出たヴァッセルに左フックがヒット。膝を着いたヴァッセルだが四つに組んで凌ぐ。モルダフスキーはケージに詰めてダブルレッグへ。尻もちを着かせた。立ったがなおもダブルレッグで両足を束ねる。膝を着いたヴァッセルだが立った。腹にヒザを入れるヴァッセル。残り1分。モルダフスキーのヒザがローブローにタイムストップ。

けっこうハードにヒットしていてなかなか立てないヴァッセル。続行。

パンチで出るヴァッセル。組んでくるとボディにヒザ。左ハイ。しかし残り10秒でモルダフスキータックルからテイクダウン。ゴング。

1Rモルダフスキー。この時点でモルダフスキーの勝ち上がり・ヴァッセルの予選敗退が確定。勝ち上がりはティム・ジョンソン。

2R。ヴァッセルがパンチで出るとモルダフスキータックルへ。テイクダウン。ケージで立つヴァッセルだが、すぐまたダブルレッグでテイクダウン。ヴァッセルの立ち際に腹へヒザを入れたモルダフスキー。またダブルレッグ。離れ際にヴァッセルのヒザが頭部にヒットしモルダフスキー仰向けにダウン!ヴァッセル上になりパウンド。残り1分。ハーフからパウンドを入れる。モルダフスキー凌ぐのみだが、ヴァッセルもフィニッシュするパウンドは打ち込めない。ゴング。

2Rヴァッセル。

3R。動きが落ちているモルダフスキー。タックルに行くがヴァッセル切った。またタックル。ヒザを合わせたヴァッセルだが、モルダフスキーそのままケージに押し込む。テイクダウンを狙ったがヴァッセルが左脇をすくって投げて上に。ハーフから背中を向けたモルダフスキー。雑にバックを狙ったヴァッセルだが、足がフックできずに下に。モルダフスキーが上からパウンドを入れるが、ブリッジで返したヴァッセル。モルダフスキー亀になりテイクダウンを狙うが、切ってバックに回るヴァッセル。両者疲れている。残り1分半。膝を入れたヴァッセルだがモルダフスキー入れ替えた。ダブルレッグにキムラのカウンターを狙ったが、雑で外され倒される。しかし下にならずに立った。ヴァッセル首相撲からヒザ。モルダフスキーまたタックルでケージに押し込む。テイクダウン。両者動きがスローモー。座った体勢からスローなパンチを入れたモルダフスキー。タイムアップ。

29-28ヴァッセル、29-28モルダフスキー、29-28ヴァッセル。スプリットでヴァッセルが勝って予選敗退

  1. デニス・ゴルツォフ・10点👑
  2. オレグ・ポポフ・8点👑
  3. ワレンティン・モルダフスキー・6点👑
  4. ティム・ジョンソン・6点👑
  5. ダニエル・ジェームス・5点
  6. リントン・ヴァッセル・3点
  7. タイレル・フォーチュン・3点
  8. セルゲイ・ビロステニー・3点
  9. アゴ・サントス・0点
  10. マルセロ・ゴルム・0点
  11. ダニエル・マルケス・0点
  12. ヴィオン・フランクリン・-1点

決勝トーナメントはゴルツォフ vs. ジョンソン、ポポフ vs. モルダフスキーに。

PFL2024#4:セミファイナル・ダコタ・ディッチェバ vs. チェルシー・ハケット

女子フライ級リーグ戦。ディッチェバ1位・6点、ハケット7位・0点。

誰が見ても露骨に贔屓されているイギリスのディッチェバ。昨年のPFLヨーロッパで優勝。アマチュアムエタイで世界選手権優勝経験もあるストライカー。ここまで11戦全勝で、判定決着も1度しかない。母親もキックボクサーで、日本で熊谷直子とWKA王座防衛戦で戦い、1RKO負けしている。1戦目はPFLチャレンジャーシリーズ出身のリサ・モールディンに前蹴りで腹を効かせてKO勝ち。25歳。

オーストラリアのハケットもアマチュアムエタイの経験があり、ディッチェバと同じくIFMAで世界王者になっている(ハケットが2014年・2015年の優勝で、ディッチェバは2016年)。20歳でMMAに転向し、Eternal MMAで4戦した後、2020年にコンテンダーシリーズに出場したが、ヴィクトリア・レオナルドにKO負け。リーグ初戦はグラップラーのジェナ・ビショップと対戦し、簡単に組まれてバックを取られ、グラウンドに持ち込むと、正対したことには成功したが、そこからビショップの三角→腕十字で一本負け。24歳。

あきらかに格下のハケットだが、初戦のビショップのようなグラップラーより、ディッチェバのようなストライカーの方が相性が良いのも確か。オッズは今大会一番の大差でディッチェバがフェイバリット。ハケットは決勝トーナメント進出には1Rフィニッシュするしかない。

サウスポーのディッチェバにハケットはオーソ。蹴りを入れていくハケットだが、ディッチェバの右でダウン!すかさず上になるディッチェバ。ハケットの立ち際に膝を入れる。ケージに押し込むが、ハケットは両脇を差してボディロックで入れ替えた。小手を巻いてテイクダウンをディフェンスするディッチェバ。ハケットスタンドバックに。正対。前腕で押して引き剥がしたディッチェバ。膝。離れた。前蹴りを顔面に入れるとボディに膝。離れる。また四つになると腹に膝を入れるディッチェバ。ケージにおしこm井原に膝!左右のパンチから左ボディブロー。嫌倒れしたハケット。レフェリーストップ!

ディッチェバ2試合連続1RKOで1位通過確定。しかしハケットに組み負ける場面もあり、サントスやカモーシェ相手に組まれたらどうなるかは、やってみなければわからない。

  1. ダコタ・ディッチェバ・12点👑
  2. タイラ・サントス・9点👑
  3. リズ・カモーシェ・7点👑
  4. ジェナ・ビショップ・6点👑
  5. ジュリアナ・ベラスケス・3点
  6. 渡辺華奈・3点
  7. イララ・ジョアニ・3点
  8. チェルシーハケット・0点
  9. リサ・モールディン・0点
  10. シェイナ・ヤング・-1点

決勝トーナメントは1位ディッチェバ vs. 4位ビショップ、2位サントス vs. 3位カモーシェに。ビショップのグラップリングにディッチェバがどこまで対応できるか。

PFL2024#4:第9試合・デニス・ゴルツォフ vs. チアゴ・サントス

ヘビー級リーグ戦。ゴルツォフ4位・4点、サントスは2戦目からの出場。

ゴルツェオフはPFLは5度目の出場で、昨年のPFLでは決勝でヘナン・フェレイラに2RKO負けで準優勝。リーグ初戦はBellatorの最終ランキングで1位だったリントン・ヴァッセルとの対戦で、1Rにはテイクダウンされて一方的に攻め込まれたが、ヴァッセルのガス欠にも助けられ、3RKO勝ち。34歳。

当初は5位のセルゲイ・ビロステニーと対戦予定だったが、ビロステニーが欠場。急遽2戦目から出場となるチアゴ・サントスとの対戦に。

サントスは元UFCファイターで、UFCではミドルからライトヘビーに上げて3連続KOし、ジョン・ジョーンズのタイトルに挑戦したが、そこからの成績は1勝6敗1NC。勝った試合も含めて元気がない戦いぶり。直近ではなぜかPFL代表としてBellatorとの対抗戦に出場し、ヨエル・ロメロにやはり元気がない試合で判定負け。かつての意識を刈り取るストライカーぶりは久しく見られていない。今回、初のヘビー級戦で、計量では240ポンドだったが、腹回りが絞れていない。40歳。

両者オーソドックス。左ミドルを連発したサントス。左右のパンチを振って出たサントスだが、ゴルツォフのパンチを貰い膝を着いた。上になったゴルツォフ。パウンド。立ち上がって足をサバいてパスしたゴルツォフ。肩固めからマウントへ。放してパウンドを落とす。サントス背中を向けて立ったサントスだが、すぐに崩してバックからパウンドを入れるゴルツォフ。体が伸びたまま殴られるサントス。レフェリーストップ。

緊急出場で、しかも階級を上げての試合は厳しかったサントス。次々欠場選手が出たので仕方がないが。

  1. デニス・ゴルツォフ・10点👑
  2. オレグ・ポポフ・8点👑
  3. *ワレンティン・モルダフスキー・6点👑
  4. ティム・ジョンソン・6点
  5. ダニエル・ジェームス・5点
  6. タイレル・フォーチュン・3点
  7. セルゲイ・ビロステニー・3点
  8. *リントン・ヴァッセル・0点
  9. アゴ・サントス・0点
  10. マルセロ・ゴルム・0点
  11. ダニエル・マルケス・0点
  12. ヴィオン・フランクリン・-1点

 

PFL2024#4:第8試合・リズ・カモーシェ vs. 渡辺華奈

女子フライ級リーグ戦。カモーシェ4位・3点、渡辺5位・3点。

Bellatorフライ級王者のカモーシェ。UFCのタイトルマッチでシェフチェンコに判定負けした2019年の試合後にリリースされ、翌年からBellator出場。3連勝で王者ヴェラスケスのタイトルに挑戦し、4Rグラウンドのヒジ連打でKO勝ち。さらに翌年のダイレクトリマッチでも三角十字で一本勝ち。その後2回王座防衛に成功すると、今年のPFL初戦では、ヴェラスケスとの3度目の対決が組まれ、カモーシェが終始優勢に攻めたが、仕留めるには至らず判定勝ちで3点どまりとなった。40歳。

渡辺はBellatorの最終ランキングでは2位。Bellatorと契約してから2戦目でカモーシェと対戦したが、開始からカモーシェのパンチを被弾し続け、そのまま秒殺KO負け。その後は元王者イルマレイ・マクファーレンには微妙な判定負け、RIZIN日本大会との共催で行われたヴィータ・アルテアガ戦は微妙な判定勝ち。リーグ初戦はUFCを1勝3敗でリリースされたシェイナ・ヤングとの対戦で、終始バックを奪い攻勢だったが、フィニッシュはできずに判定勝ち。35歳。

渡辺ゴング&奪取でタックル。がぶったカモーシェ。押し込んでいく渡辺。ケージまで押し込もうとするが、カモーシェが逆にがぶったままケージに押し込もうとする。立つと膝を頭部に入れるカモーシェ。ディフェンスのため膝を着いた渡辺。また立つと膝を入れる。首相撲にした渡辺。放してパンチを入れたカモーシェだがすぐ組んだ渡辺が足払いでテイクダウン。カモーシェ下からキムラ狙い。密着して防ぐ渡辺。残り1分20秒。細かいパウンドを入れる渡辺。カモーシェ下からホールド。片膝を潰した渡辺。ディープハーフから潜ろうとするところにパウンドを入れる渡辺。ゴング。

微妙な1R。終盤渡辺が攻めたが、時間が短かった。

2R。またすぐ詰めてタックルに入った渡辺だが切られた。離れるカモーシェ。またタックル。がぶったカモーシェ。離れようとするカモーシェの手を掴んだ渡辺が内股でテイクダウンを狙うが、防いで上になったカモーシェ。左足フックしてハーフバック。両足フック。前に落とそうとする渡辺。上になるとカモーシェの三角をサバいてパスしようとするが、カモーシェハーフに。渡辺肩固めのセットに。残り1分。足を抜いてサイドに出て絞めた。しかし体をずらして外したカモーシェ。渡辺バックに。パウンドからチョークに入るがアゴの上。ゴング。

2Rは渡辺。

3R。大外刈りを狙った渡辺。カーフで足を払われスリップダウン。渡辺タックル。ケージに押し込む。脇を差すカモーシェ。渡辺膝つきタックルへ。入れ替えて離れると渡辺立つ動きがスロー。パンチを貰った。さらに連打が入り亀に。カモーシェ腹固めに捕らえながらパウンド。離れた。また立つのが遅い渡辺に距離を詰めてパンチを入れるカモーシェ。渡辺タックル。切れずに下になったカモーシェがギロチン。外してハーフで押さえ込んだ渡辺。残り1分40秒。ガードに戻すカモーシェ。体を起こしてパウンドを入れる渡辺だが、カモーシェも下から殴る。カモーシェガードから三角。腕十字に移行したカモーシェ。渡辺タップ!

渡辺、3R最後に上からパウンドで攻めたところを三角→腕十字に捕まりキャリア初の一本負け。1Rが微妙、2Rは取れていたので、3R落としてもどうなるかわからなかったが。

  1. タイラ・サントス・9点👑
  2. リズ・カモーシェ・7点👑
  3. *ダコタ・ディッチェバ・6点
  4. ジェナ・ビショップ・6点
  5. ジュリアナ・ベラスケス・3点
  6. 渡辺華奈・3点
  7. イララ・ジョアニ・3点
  8. *チェルシーハケット・0点
  9. リサ・モールディン・0点
  10. シェイナ・ヤング・-1点

ジャッジ3者は1・2R渡辺だったとのこと。残り8秒しのげば勝てていたが、微妙だったので攻めるしかなかった。上を取り返してからの攻めがなければニアフィニッシュで10-8となりドローだった可能性もある。仕方がない。

PFL2024#4:第7試合・タイラ・サントス vs. ジェナ・ビショップ

女子フライ級リーグ戦。サントス2位・6点、ビショップ3位・6点。

サントスはUFCランカーだったが、タイトル戦のシェフチェンコ戦(スプリット判定負け)、ブランチフィールド戦(判定負け)と2連敗でリリース。今年のPFLではBellator参戦組以外の初参戦選手の中でもっとも実績がある。初戦はBellatorランキング10位のイララ・ジョアニからテイクダウンしてのチョークでクイックシックス獲得。30歳。

ビショップはグラップリング柔術の競技者として活躍していたが、3年前に36歳でMMAデビュー。昨年Bellatorに参戦して2連勝している。サントスと対戦したイララ・ジョアニにも1R腕十字で勝利。しかし、まだMMAのキャリアは浅く、トップクラスの選手との対戦はこれが初めてとなる。38歳。

メインでディッチェバがハケットに1Rフィニッシュで負けない限り、両者とも勝っても負けても決勝トーナメント進出となる。

すぐに詰めたサントス。左右のパンチを入れる。ビショップ胴タックル。組んでボディロック。しかし差し返したサントス。入れ替え合い。サントス首相撲。膝を入れるとビショップはダブルレッグへ。脇をくぐってバックに回ったビショップだが、サントスすぐ正対。逆に外掛けでテイクダウンを奪う。ビショップのガード。ガードから三角を狙うビショップだが、サントス防いでパウンドを入れる。ビショップハイガードで下から殴るが、サントスも密着してパウンド。ビショップがハイガードからサントスの足をすくおうとするがさせないサントス。サントスは時折体を起こしてパウンド。下からの仕掛けができないビショップ、下からパンチを入れる。ゴング。

1Rサントス。

2R。パンチを入れるサントスにビショップ胴タックル。ダブルアンダーフックに捕らえるが、サントスはケージを背負って防ぐ。ビショップレベルチェンジしてダブルレッグへ。一瞬テイクダウンしたが、サントスすぐ立つと逆にダブルアンダーフック。ビショップ小手投げ。こらえたサントスだが、ビショップ差し返してケージに押し込む。入れ替えたサントス。膝。また外掛けテイクダウン。今度はサイドについている。ハーフにしたビショップ。ちょっと疲れている。サントス密着したままパウンド。ビショップの下からの仕掛けは密着されて防がれる。ゴング。

2Rサントス。

3R。ミドルを入れたサントス。ビショップがパンチを出すが距離を取るサントス。ビショップが出てくるところにカウンターのジャブをヒット。ビショップの打ち終わりに左フック。右ミドル。前蹴り。ちょっと嫌がったビショップ。左右のパンチ連打で出たビショップだが、サントス四つに組んでテイクダウン狙い。しかしビショップ大内刈りでテイクダウン。即マウント!反転したサントスから四の字バック。まだ2分ある。チョークを狙うが防いだサントス。パンチを入れながらチョークを狙っていくが、サントス逃げ切り狙い。残り30秒で反転したサントスが上に。ビショップ下からラバーガード。密着してディフェンスするサントス。タイムアップ。

29-28サントス、29-28ビショップ、29-28サントス。スプリットでサントス勝利。

ビショップに入れたジャッジは1R・2Rのどちらを入れたのか?割れる内容ではなかったが。3Rにチャンスを作ったサントスだが、仕留めるだけの体力があるうちにあの場面を作りたかったところ。

勝ったサントスは決勝トーナメント進出確定。