格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★UFC126観戦記 その2

その1はこちら→ http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20110209#1297262887

<第1試合 ウェルター級>
マイク・ピアースvsケニー・ロバートソン


第1試合時点での客入りがこれくらい。しかしガラガラの割には歓声が大きい。観客がもれなくが歓声を上げている感じ。
1Rはピアースがテイクダウンを奪い優勢。2R序盤にパンチが入ってピアースKO勝ち。
ここで隣の席の観客が来る。8人くらいのグループで、なぜか自分の左右の席を挟むように座られ、「お前の席はここじゃない」と言われる。多分合っていると思ったのだが、自信がなかったので、とりあえず係員に確認することに。確認したら、やっぱりさっきの席で合っていた。戻ってみる。

戻ると、なぜかこんな風に席が空いている。自分の席は3番で、一応空いていたので座った。すると、1番に座っているソクジュ似の女子から席を替わって欲しいと言われる。交換して1番の席に座ったが、なぜか2番の席が空いているのが気になる。あとから別の客が来て追い出されるんじゃないか……。
第2試合開始。

<第2試合 ライトヘビー級>
カイル・キングスベリーvsリカルド・ロメロ

序盤の打撃戦でキングスベリーが秒殺KO勝ち。
2試合続けて短時間決着。PPVの開始時間は決まっているため、あまりに早く決着が着くと時間調整のためインターバルが取られる。しかし会場にはなんのアナウンスもなし。会場の観客は基本的に放置プレイ。10分ほど、ビジョンでUFCのロゴが回り続けるだけの時間が続く。そして再開の時もアナウンスはなく、突如煽りVが流れて始まる。

<第3試合 ライト級>
ポール・テイラーvsゲイブ・ルーディジャー

試合中、会場はなんかザワザワしている。どうも、一緒に見ている人とダベリながら見ているという感じ。ソクジュ子はラウンドの残り時間が少なくなると「あと○秒」と報告している。誰に報告しているのか知らないが。
2R1分42秒、テイラーがTKO勝ち。
そしていよいよKID登場!

<第4試合 バンタム級
山本“KID”徳郁vsデメトリアス・ジョンソン

KIDが赤コーナーで後から入場するが、観客の声援は少ない。やっぱりアメリカでは知名度がないのか……と思ったら。

試合前のコールではKIDの声援の方が大きい!前座から見るようなマニアには名前が知られている様子。
試合開始。しかし、序盤からKIDがスタンドで下がってしまう。日本でのインタビューで「金網の練習はしていない。だって俺は自分からプレッシャーをかけるから、金網対策をする必要がない」と言っていたKID。頼もしく感じると同時に、本当にUFCのレベルを分かっているのかという不安も感じた。序盤から事前の宣言に反して下がる展開。不安が大きくなる。お見合いが続いて会場からややブーイング。あえて見ているのか、手が出せないのか。
ジョンソンのタックルには対応できているKIDだが、受身になってしまっている。スタンドで手が出ない。KIDらしくないと思っていたところで、大振りのアッパーを繰り出す。観客にはワオ!と受けていたが、タックルを合わせられてテイクダウンされてしまう。しかしすぐに立ち上がるKID。このあたりはUFCで必須の技術がちゃんと身についていて安心できたが、また大振りでテイクダウンされてしまう。またすぐに立ち上がるが、今度はジョンソンがタチ際に追ってきてパンチやハイキックを入れてきた。背中を向けて逃げるKID。組み付いたジョンソンが金網に押し付けるが、KIDは体を入れ替える。この辺り、金網対策も実はやっていたのかもしれない。しかしまたテイクダウンされてしまい、そのまま1Rを終える。
1Rはテイクダウンされた以外は互角だったが、まず間違いなく落とした。この時点で、もう一発ビッグヒットが入ってのKO以外は勝てないような気がしてしまった。内容は微差でも、試合のペースは完全にジョンソン。
2R。1R落としたことは分かっているはず。戦い方をどう変えてくるか見ていた。今後はKIDがテイクダウンを狙う!しかし倒せず。そしてジョンソンが超高速タックル。テイクダウンを奪われるKID。勢いを利用してすぐ立ち上がったが、レスリングで完全に遅れをとってしまった。これが打撃にも影響してしまい、タックル警戒のあまりパンチでも後退するKID。手数も減る。そして大きい一発を狙うとテイクダウンを奪われる。完全に負のスパイラルに陥ってしまった。
もうポイントでは勝てないKID。しかし戦い方は変えない。もう一発KO狙いしかないということか。パンチが当たることをひたすら祈っていたが、テイクダウンを奪われてしまう。もうほとんどタックルも切れていない。スタミナでも負けているか。そのままタイムアップ。
判定は一人だけKIDが1Rを取ったが、フルマークが妥当だったと思う。ダメージはなかったが完敗だった。試合後、「打ち合いをしてくると思っていた」というKIDだが、タックルを切って自分でそういうペースに持っていくべきだった。タックルを取られまくったのは、階級を下げて相手のスピードが上がったせいもあるのでは。
KIDの負けに落ち込んだが、続けて小見川の試合。

<第5試合 フェザー級
小見川道大vsチャド・メンデス

観客の反応を見ていて思ったのが、テイクダウンの攻防が好きだということ。タックルでテイクダウンを奪うともれなく歓声が上がる。ラウンド残り10秒でテイクダウンしても日本ではあまり盛り上がらないのだが、アメリカではそれもジャッジに影響するし、盛り上がるポイントになるらしい。小見川がテイクダウンをされた時に拍手が起こっていたのは、単にアメリカ人が優勢だから盛り上がっているのかと思ったが、小見川がタックルを凌ぎ切ったときにも拍手が起きていた。
テイクダウンを奪われた小見川がガードからストレートアームバーを極めかけると、これにもワオ〜と盛り上がる。試合前には小見川にブーイングやUSAコールも起こっていたが、そういう見方をしているのは一部の客のみの模様。1Rの小見川はストレートアームバーのみ。メンデスもテイクダウンくらいしかしていなかったが、ポイントは失ったか。
2R。序盤にパンチで小見川ダウン!さらにメンデスがパウンドで追い討ち。ダメージが残っていて終わるかと思っていたが、なんとか凌いだ。さらにパウンドを撃ってくるところを足関を狙って脱出する小見川。ここでメンデスは疲れたのか、勝ち逃げをもらったのか、明らかに攻めて来なくなる。しかし小見川もダメージがあるのか、あまり手が出ない。そして前に出たところでテイクダウンをもらってしまう。
3R。KID同様KOするしかない小見川。メンデスはやっぱり攻めて来ない。しかしフロントチョークを狙って下になってしまう小見川。ガードから立つ動きがないまま時間が過ぎていく。タイムアップ。
判定は三者ともフルマークでメンデス。メンデスは明らかに逃げていたので、3R1ポイントくらい小見川に入ってもいいかと思ったが。小見川も完敗。小見川の場合は相性も良くなかったし、メンデスが強豪だったので仕方がない部分もある。しかし、ボクシングで打ち負けたのは厳しい。小見川は日本ではあまり打撃で撃ち負けることはなかったが、UFCレベルになるとボクシングができる選手が多く、それだけでは勝てない。あとで映像を見てみたら、生で見たほどには希望がない負けではなかったが、今のままではタイトル戦線に絡んでいくのは相当厳しい。
ここで、新たな観客が自分の席の所に来た。

二人組で、持っているチケットは1番と2番。やっぱりそうか……。彼らの席は間違いなくそこだったので、自分が退くしかない。席が無くなってしまった……。困っていると、3〜6に座っていたグループが一つずつ席をずれてくれて、元の3番の席に座ることができた。ソクジュ子がちゃんと座れて良かったねと言ってきたが、元々自分の席なのに。そこに勝手に座っておいて言うなよ。

<第6試合 ライト級>
ドナルド・セラーニvs×ポール・ケリー

後から来た二人組は超ハイテンション。酒もかなり入っている模様。席があるのに立って野次りながら見ている。スタンドでお見合いになると大声で「キック・アス!」と叫んでいた。グラウンドになると「エルボー・アス」。会場は禁煙なのにタバコも吸い出している。
UFCを見に来る客はハイローラーという説があるが、自分が座っていたのは75ドルの席なので、あまり行儀が良くない客層なのかもしれない。不良外人二人組は格闘技をやっている感じだったが、その前に座っている3人組は、痩せのメガネ2人とデブで、試合中に携帯でtwitterをやりながら見ていた。なんとなく親近感が湧く。
試合はWECファイターセラーニが、若干苦戦しながらも2Rにマウントを奪い、最後はチョークで一本勝ち。不良外人も大喜び。すると、そこにさらに二人のよっぱらいがやってきて、4人でわいわい騒ぎ出した。その後も試合
そっちのけで、シウバとビトーのどっちが強いのか言い争いっていた。3秒に1回くらいの割合でファックと言う単語が入っていたが。
前座が終わり、PPVメインカードが始まる。この時点でようやく満員に近い入りに。前座では100レベルのリングに近いあたりの席がごっそり空いていた。おそらく、カジノが買い取っている席なのだろう。

メインカード開始前に、歴代王者の活躍をまとめたPVが流れる。これはPPVでも流れたことがなかったので、初めて見た。そして会場の盛り上がりもさらに一段上に。
(続きます)