ライトヘビー級トーナメント準決勝。
ACJことジュニオールは17勝6敗2NC(12一本勝ち)の35歳。PFLでは7勝1敗1NCで4KO勝ち。TUFブラジル3で優勝しUFCと契約。ミドル級に落として5連勝したが、その後3年間勝ち星がなく3連敗でリリース。2021年からPFLに出場し、初年度は優勝して100万ドルを獲得。翌年は予選で2連勝したものの、膝前十字靭帯を断裂し棄権。昨年のPFLリーグ戦で約2年ぶりに復帰すると、初戦は1Rチョークで勝利。しかしリーグ2戦目にはアレックス・ポリッツィに判定負けし敗退。今年の一回戦はBellator4勝1敗のカール・ムーアと対戦。スタミナを消耗した終盤、引き込んでパウンドをもらう展開となり、なんとか逃げ切っての判定勝ち。柔術バックボーンで2010年には世界選手権の階級別と無差別級を制している。
パウエルは11勝1敗(5KO・3一本勝ち)の26歳。PFLではチャレンジャーシリーズやワンマッチ、PFLヨーロッパでの試合のみで、今回のトーナメントが本戦初参加。トーナメント最年少。トーナメント一回戦では元RIZIN・Bellatorのカール・アルベクツソンと対戦。前半は打撃で劣勢だったが、2Rにケージに追い込んでのヒジ・パンチのラッシュでKO勝ちしている。
オッズはACJ2.45倍、パウエル1.57倍。新鋭のパウエルが100万ドルファイターのACJ相手にフェイバリット。
両者オーソドックス。ACJが間合いを詰める。ステップしてサークリングするパウエル。ACJがパンチを放つがかわされて届かず。なおも詰めるACJパンチを打ち込むとケージを背負ったパウエルにタックル。四つでクラッチした。テイクダウンを狙いながらヒザを入れるACJ。入れ替えて離れたパウエル。すぐ詰めるACJ。右ストレートがヒット。前蹴り、ジャブ。またパンチからタックルに入るが、切られるとすぐにヒザを入れ離れた。残り1分。パウエルも下がらずパンチを出してきた。右を打ち込むACJ。もう一発右。パウエル飛びヒザ。ゴング。
1Rは打撃のヒットで攻勢だったACJ。組みが本命とは思うが、その前の打撃でも打ち合っている。
2R。ACJパンチからシングルレッグ。テイクダウン。バックに回る。ハーフバックで引き込んだACJ。パウエル立ってスタンドバック。正対。パウエル打撃で出る。ACJタックル。完全に切られた。パウエルが終盤パンチで攻めてゴング。
2RややACJ。しかし割れてもおかしくない。
3R。タックルでケージに押し込んだACJ。ケージでこらえるパウエル。放してパンチを入れたACJ。打撃で出て右をヒット。パウエル下がる。ACJが詰めてパンチを入れる展開に。またタックル。シングルレッグ。切ったパウエル。ACJパンチからタックルへ。切られると引き込み。残り1分。パウエルパウンド。ガードでちょっともらっているACJ。パウエルがパウンドを入れ続けてタイムアップ。
3Rはややパウエル。終盤までACJがパンチとテイクダウン狙いで攻勢だったが、残り1分で引き込むと、パウンドをもらう展開に。スタミナ切れと、勝っていると踏んでの時間稼ぎの引き込みだったのだろうが、2Rも微妙だし、終盤の攻めでひっくり返ってもおかしくない。
微妙な2R次第か。
三者29-28でACJが決勝戦進出。パウエルは2Rまで劣勢な状況で、3Rはフィニッシュが必要にも関わらず、ACJが引き込むまでは攻められなかった。勝ったACJも、勝ちの確信がない状況で最後の引き込みはいただけない。