格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC on ESPN+109:セミファイナル・カルヴィン・ケーター vs. ユーセフ・ザラル

フェザー級。ケーター10位、ザラルはランク外。

ケーターはUFC7勝6敗。レスリングとボクシング主体のファイトスタイルで、7勝のうち4つのKO勝利がある。ランキングを6位まで上げて5年前に当時1位のマックス・ホロウェイと対戦するが、打撃で一方的に打たれ続ける展開で、50-43×2、50-42という大差での判定負け。しかし打たれても前に出ていくケーターの体の強さも印象に残った。ここでタイトル挑戦への足踏みを踏むと、ジョシュ・エメット、アーノルド・アレン、アルジャメイン・スターリングに3連敗。エメット戦は僅差での判定負け、アレン戦は飛び膝を出した際に着地で膝を負傷するアクシデントでの負け。それ以来1年ぶりの再起戦となった前戦のスターリング戦は、フェザーに上げて1戦目となるスターリングに対し、レスリングでコントロールされる展開で判定負け。3連敗とはいえ、そこまで内容は悪くないものの、崖っぷちであることに変わりはない。36歳。

ロッコ出身のザラルはUFCデビューから3連勝で注目を浴びたが、そこから3連敗。契約最終試合ではバンタムに落としたが、2Rまでポジションを取られる展開で、3Rにミドルでダウンを奪ってKO寸前まで追い込んだが倒しきれずドロー。再契約されずリリースされている。UFC初黒星を喫したのは現王者トプリアという不運もあった。約2年間、ローカルイベントでキャリアを積み、昨年3月に直前の欠場選手の代役としてUFC再契約。ランキング目前だったビリー・クアランティーロにチョークで一本勝ちすると、8月・11月にも一本勝ち。復帰から1年でランカー挑戦までたどり着いていた。復帰後はグラウンドでのフィニッシュ力が増している。28歳。

オッズはケーター4.60倍、ザラル1.21倍で、ノーランカーのザラルが大幅なフェイバリット。

両者オーソドックス。ジャブ、カーフで先手を取るザラル。ケーターは様子見で手が出ないが詰めていく。サイドステップして距離をキープするザラル。ジャブを一発出したケーター。パンチを入れながら大外刈をかけたザラル。ジャブを入れたザラル。カーフに右を合わせたケーター。詰めるケーターだがパンチをかわされ空振り。圧を強めるも距離を取られる。追ってジャブを一発入れたケーター。ホーン。

1R打撃のヒットでザラル。

2R。パンチからタックルにつなげたザラル。切ったケーター。ジャブ、カーフキックと手数を出すザラル。倒しに行く打撃ではないがヒットさせていく。ジャブからヒザ。ジャブ、ワンツー、左ミドル。ケーターが出るがサークリングされヒットしない。ザラルタックル。切ったケーター。ザラルが下がりながらジャブを当てる一方、ケーターは追って手を出しても届かない。左ミドルを入れたザラル。さらにカーフからジャブ。タックルを見せるが切るケーター。追いかけるケーターだが捕まえられない。ホーン。

2Rもザラル。ケーター、追いかけてもサークリングされて逃げられる。しかしもはやラウンドを2つ失い、出るしかない状況に。

3Rもケーターが詰めていくが、サークリングするザラル。強打を打ち込んでいくケーターだが空振り。それでも出るしかない。ザラルカウンターのタックル。初めてテイクダウンに成功したが、ケーターすぐに足を引き抜き立った。しかしこのテイクダウンでさらに詰めにくくなったケーター。ザラル下がりながらジャブを出す。詰めて首相撲からヒジを出したケーターだが空振り。ザラルこのラウンドはもう逃げ切り態勢。左ボディ。ケーター詰めてパンチを出すがヒットせず。ザラルのワンツーがヒット。右フック。ヒットしたが浅いか。大振りのパンチで出るケーター。空振りするが出ていく。ザラルのタックルを切る。追ってくるケーターにジャブをヒットさせるザラル。タイムアップ。

三者29-28でザラルがランカー超え。

ジャブをヒットさせてケーターの打撃はサークリングでかわしての判定勝ち。4連勝でランキング入りを確実に。が、連敗中のケーターに対し圧倒的フェイバリットだった割には、リスクを回避する戦い方だったのは期待外れ。すぐに上の相手と組まれるかは微妙。

ケーターはサークリングするザラルを最後まで捕まえられず。この負けだけでランク外に落ちることはないと思うが、4連敗で大きく後退。