格闘技徒然草

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UFC on ESPN+117:第1試合・ロドリゴ・セジナンド vs. ダニール・ドンチェンコ

TUF33ウェルター級決勝戦。先月のUFC319で予定されていたが、セジナンドの負傷で延期となっていた。両者チーム・コーミエ所属の同門対決。

ブラジルのセジナンドは27歳。キャリア8勝1敗(4KO、3一本勝ち)。ノヴァ・ウニオン所属。TUFではチーム・コーミエのウェルター級ドラフト1位指名。ファベーラで母一人に育てられる貧しい生活を送っており、母を働かなくてすむように、一攫千金を狙って格闘技を始めた。14歳から始めた柔術がバックボーン。3年前にカナダのBFLからオファーがあり、それ以降はカナダに移住しトレーニングを積んでいる。当初はDWCSに出場予定だったが、UFC幹部がセジナンドのパーソナリティを気に入ったことでTUFに移されたとのこと。その期待に応えたのか、TUFハウスでは一回戦で対戦する同じブラジル人相手に口喧嘩を吹っ掛けるなど、トラブルメーカーぶりも見せた。TUFのトーナメントでは一回戦判定勝ち、準決勝は同じチーム・コーミエの同門対決となったが、レスラーのジェフ・クレイトンとのグラップリングゲームを制して判定勝ちしている。

ウクライナのドンチェンコは24歳。キャリア11勝2敗(7KO、2一本勝ち)。TUFでは同じくチーム・コーミエで、セジナンドに続くウェルター級2位指名。ウクライナのアマチュアキック王者で、打撃を武器に戦うストライカー。タイ・プーケットでトレーニングしていたことから、ONE Friday Fightsに出場したこともある(1RKO勝ち)。カザフスタンのNaizaでライト級タイトルに挑戦したが判定負け。昨年1月には堀口恭司が主催したTOP BRIGHTSに参戦して2RKO勝ちしている。その後Naizaで再びライト級王座に挑戦し、前回敗れた相手に4Rチョークで一本勝ち。TUFにはウェルターに上げて出場し、初戦はタックルを切っての打撃で判定勝ち。2戦目は1RでKO勝ちして勝ち上がった。

オッズはセジナンド2.64倍、ドンチェンコ1.51倍。

両者オーソドックス。間合いを詰めてくるセジナンドにドンチェンコがパンチを打ち込むが、間合いを詰めたセジナンドがダブルレッグでテイクダウン。すぐにケージを使って立ち上がったドンチェンコ。なおも投げを狙うセジナンドだが、ドンチェンコがこらえて腹にヒザを入れる。ヒジを入れて離れたドンチェンコ。詰めたセジナンドに右を入れたドンチェンコ。セジナンドが眉間をカットしておりドクターチェックが入る。再開。またプレッシャーをかけるセジナンド。左フックを入れた。頭を振ってパンチを打ち込むドンチェンコだが、セジナンドは下がらない。ケージに詰めたところでドンチェンコが逆にタックルに入りテイクダウン。ドンチェンコはケージを使って立とうとしたセジナンドの腹にヒザを入れるとバックからパンチを打ち込む。再び離れるとセジナンドがまた間合いを詰める。ケージを背負ったドンチェンコ。タックルを切ったセジナンドだが、お互いの蹴りが交錯したところでドンチェンコのヒザがローブローで入りタイムストップ。再開後すぐにタックルに入ったセジナンドだが、切ったドンチェンコが左右のパンチをヒット!右フックが入り仰向けにダウンしたセジナンドにパウンド連打!レフェリーストップ!

1R4分27秒、TKOでドンチェンコがTUF33ウェルター級トーナメント優勝。

勝ったドンチェンコはTUFコーチのコーミエのインタビューを受けると、「別に驚きはない。勝つだけではなく、さらに上に行く。ファイトマネーはいらないから、チームメイトにもUFCの契約を与えてくれ」とコメントした。