格闘技徒然草

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UFC on ESPN+117:セミファイナル・ロブ・フォント vs. ダヴィッド・マルティネス

バンタム級。フォント9位、マルティネスはランク外。Taplogyランキングでは79人中フォント18位、マルティネス64位。

当初は地元のサウル・ロサスJr.とフォントの対戦が組まれていたが、ロサスJr.が肋骨を負傷し欠場。一方のマルティネスも、カーロス・ヴェラとの対戦がヴェラの負傷により流れ、クアン・リーとの対戦に変更となっていたが、ロサスJr.欠場を受けてカードが組み直された。

フォントは38歳。UFC12勝7敗(6KO・1一本勝ち)。キャリア22勝8敗(9KO・4一本勝ち)。ボクシングが武器のストライカー。一時はランキング5位まで上昇していたが、そこからジョゼ・アルド、マルロン・ヴェラ、コーリー・サンドヘイゲン、デイブソン・フィゲイレードに敗れ、タイトル挑戦圏からは脱落。しかしその後は下位ランカーのカイラー・フィリップスに勝利。前戦ではレジェンドのドミニク・クルーズの引退試合の相手を務める予定だったが、クルーズが欠場(そのまま引退)。ランク外で無敗のジェアン・マツモトが急遽代役で出場し、接戦となったがフォントが判定勝ちで2連勝とした。今回も下位の挑戦を受ける試合に。

メキシコのマルティネスは27歳。UFC1勝0敗(1KO勝ち)。キャリア12勝1敗(10KO勝ち)。空手・キックがバックボーンのストライカー。姉のメリッサが先にUFCと契約しており、UFC初の姉弟同時UFCファイターとなっている。今年3月のメキシコ大会でUFCデビュー。いきなりメインカードに抜擢され、UFC0勝2敗のサイモン・オリベイラにスタンドの打撃で圧倒して1RKO勝ち。欠場選手に伴うカードシャッフルで、UFC2戦目でランカーのフォントに挑戦するチャンスを得ている。

オッズはフォント1.77倍、マルティネス2.10倍。UFC2戦目のマルティネスが一桁ランカー相手に僅差のアンダードッグという評価。

サウスポーに構えたマルティネスを見てフォントはオーソドックスにスイッチ。間合いを詰めるフォント。ミドルキック。踏み込んで左右のパンチを入れる。マルティネスがロー、サイドキックを入れるが、フォントが圧を掛けていく。サークリングで距離をリセットするマルティネス。強烈なインローから左ハイ。また圧を掛けるフォント。ワンツーがヒットしバランスを崩したマルティネス。詰めてきたフォントに右から左を打ち下ろす。右オーバーハンド。フォントがパンチからハイを放つが、ステップしてかわしたマルティネス。関節蹴り。フォントケージに詰めるとダブルレッグに。しかし切って引き剥がしたマルティネス。フォントの右が顔面を捕らえる。距離を取ろうとしたマルティネスを追いかけるとまたタックルに。テイクダウンを狙うが、マルティネスが小手投げで投げた。投げられた勢いで起き上がり立ち上がるマルティネス。スタッツでは3倍近くマルティネスの打撃のヒット数が上回っている。1R終了。

2R。また詰めてきたフォント。組んでケージに押し込むが、マルティネスは入れ替えて離れた。詰めるフォントの圧をサークリングでかわすマルティネス。また詰めてきたフォントを組み止めるとケージに押し込んだ。マルティネス離れる。パンチで追っていくも捕まえられないフォントがタックルに切り替えてケージに押し込むが、マルティネスがパンチを入れてこらえる。離れた。フォントがケージに詰めると、サークリングするマルティネスに右を入れて組み付いた。また引き剥がし離れたマルティネス。詰めるフォント。右がヒット。プレッシャーを受け続けているマルティネス、動きがやや落ちてきたか。残りわずかでタックルに入ったマルティネスだが切られる。2R終了。

3Rもすぐにプレッシャーを掛けるフォント。しかしマルティネスも左右のパンチを打ち込んで下がらせる。飛び込んだマルティネスが左フックをヒット。マルティネス左ハイ、インロー。詰めてくるフォントにカーフキック。詰めるフォントだが、マルティネスに先に手を出されていて、手数では劣勢。マルティネスの左がヒット。動きが止まったフォント。残り30秒で詰めてきたマルティネス。左右のオーバーハンドを打ち込む。インロー。フォント出られない。右オーバーハンドがヒットし、フォントタックルで凌ごうとする。切ってパウンドを入れるマルティネス。タイムアップ。歓声で試合終了のホーンが聞こえず、レフェリーのストップが遅れる。再度のホーンでようやく止めた。

ジャッジ三者29-28の3-0でマルティネス勝利。UFC2戦目でランカー超えを果たした。